2013.10.06(日) 富士見林道 尾瀬


 k2隊のあたさんが尾瀬の富士見林道の田代原に紅葉の様子を見に行くというのでご一緒させて頂いた。あまり好天は期待できない予報だったが、紅葉が始まったばかりの静かな林道歩きも悪くないし、我々だけで狙って行けば日帰りなら必ずピーカンだから、たまには虫干し代わりにカッパも着てやりたいし、しっとりとした森の中もいいのではなかろうか。太陽が出ないとなれば寒いに違いないと、長袖のアンダーシャツにウール混紡の山シャツを着込んだ上、前日ユニクロで極薄のダウンベストを買ってザックに入れて行ったがまったくの杞憂で、逆に暑くて参った。


 コース:富士見下駐車場8:05→田代原9:10-9:45→馬洗渕10:15-10:30→湧水(元休憩所)の少し先11:05-11:25→馬洗渕→田代原12:15-13:10→富士見下駐車場13:55 (所要時間5時間50分)


 富士見下駐車場はスノーパーク尾瀬戸倉の駐車場の、さらに先の狭い林道の奥の一般車両進入禁止のゲートの前にある。自分で調べなかったので気が付かなかったが、駐車場手前のバス停に水洗トイレもあるそうだ。


 高崎ICから富士見下駐車場まで約1時間半。

富士見林道
望外の朝日を受けてさあ出発。


 高速を走っている時から予想外のいい天気でつい期待が膨らむ。あたさんは片品の方だけ雲があるよ、と高まる期待を抑え気味。駐車場は太陽が一杯。よかったね。歩き始めると落ちてきたドングリの実があたさんの頭を直撃。路上には大きなドングリの実がたくさん落ちている。


フウリンガマズミ ツリバナ ヤマブドウ


 駐車場近くの紅葉はまだ。でも道端の枯れかけのオヤマボクチ(ヤマゴボウ)やヤマハハコ、木の実にキノコなど、目に入るものは片っ端からデジカメの餌食にして話の種も尽きない。あたさんは目立たない小さな花までいちいち写真に撮るはらっぱさんに何時も呆れているそうだが、はらっぱさんはあたしが撮ってあげるからね、と言って撮るんだそうだ。あたさんも結構一緒に撮っている。ヤマブドウも葉っぱが茂っていることはよくあるが、ここは実もたわわに付いている。 


あたしが撮ってあげるからね。 何見付けたの。


 十二曲がりの坂道もガヤガヤ登っていれば、いつの間にか越える。道は路肩まで笹が刈られて気持ち良く手入れされている。山道っぽい所はまったくない。よそ見しながら歩いても全然問題なし。少し紅葉らしくなって来たんじゃない。ツタウルシの紅葉がきれいだよ。ツタウルシの紅葉はあちこちで目立っていた。


ツタウルシ 舗装道路じゃないよ


  


目的地?の田代原に到着 結構いいじゃない。


 あっと言う間に田代原到着。早速ザックをおろして一回目の昼食?。まだ9時で僕らの何時もの朝食の時間だから二回目の朝食かな。あたさんは朝食抜きで車の中ではらっぱさんのおにぎり食べていたから、あたさんにとっても二度目の朝食かもしれない。コーヒーも入れて約40分ものんびり。十二曲がりを登ったジジババの疲労に気を使ってくれたのかもね。


おしゃべり組も到着 早速紅葉狩り


 紅葉狩りの狩るという言葉はもともと探して獲るという意味だから、今日の状況にはぴったりだね。きれいに紅葉している木を探して撮る。その写真を並べると全山紅葉みたいに見えるだろうね。今日は草刈りの人達が入っていて笹をまるで公園の芝生みたいにきれいに刈っている。草刈り機の音がうるさいが広くて遠くでやってるからあまり気にはならない。


紅葉充分だね。 真っ赤っか


 あたさんが大声で草刈りの人に声をかけている。草刈りの人は機械を止めて応えてくれた。ブナの実を取るために笹を刈るように言われているらしい。ブナの実ってドングリかなと思ったら、どちらかと言えば栗に近いような実なんだね。ちょっと仕事の邪魔をしたかな?。向こうも機械を止めて一息付けてほっとしたような顔してたよ。


 すっかり紅葉した所もある。山頂付近はガスっている。
全山紅葉に見えるよ。
アヤメ平辺りはガスっているようだ。


ツルアジサイと紅葉 ツルリンドウ


 ツルリンドウは本日唯一の新鮮な花らしい花。健気でかわいい。


オチャラケ組 またやってるよ。
サービス精神満点


 少し紅葉らしくなった森の中を20分ほどで馬洗渕の標識のあるところに到着。下に青い池が見える。近いけれど竹藪で道は無いらしい。行ってみようかとあたさん。濡れているかもよと心配するはらっぱさん。行ってみようとあたさんガサガサ笹藪に入ってしまった。すぐ続こうと思ったがあたさんの様子を見ていると思ったより傾斜が急で、笹も深く足場も悪いらしい。あっという間にずぶずぶと笹の中に沈んで見えなくなってしまった。


綺麗だ 馬洗渕


 誰か付いてきてる、とあたさんの声。誰も行ってないよ、戻ってらっしゃいとはらっぱさん。ガサガサ先へ進むあたさんの音。僕はあたさんの様子を見てから、林道を少し戻って傾斜のあまり無い辺りから池の方向に見当を付けて藪こぎ開始。例によってズルを決め込む。ほんの2〜30mだろうけど何も先の見えない笹藪をかきわける。熊さん寝てるかも。


 池の岸に抜けるとここは紅葉がきれい。藪こぎがいがあったね。あたさんと岸辺で再会したいところだったが、誰も付いて来ないと思ったあたさんは、速攻で写真を撮って同じ藪を戻ってしまったらしい。あたさん戻ったよ、戻ってらっしゃい、とはらっぱさんの声。
馬洗渕の紅葉


 写真数枚撮ってあわてて戻る。何処を抜けて来たのかもうわからない。藪の中は目標が何も見えないから、林道に出るまでちょっと不安。戻ったら靴もズボンも泥だらけ。流石のあたさんも息がはずんでたかな。本日の大冒険。背丈より高い藪こぎ体験。2〜30mだけどね。
馬洗渕の紅葉


 枝越しに見える向かいの山の紅葉がきれいなのですっきり見えるところまで登りたいなと思って歩いたがなかなか届かない。 


山の斜面の紅葉、稜線はガスってきた。


 元休憩所の水場を過ぎたあたりで、一休みして戻ることにする。上から霧が下りてくる。今日は頑張る必要は無いんだけど、晴れていたら紅葉につられて少なくとも富士見小屋までは登ってしまったね。時間に余裕はあったし下り道に何の不安もなかったから。


折り返し点、一休み ヤマウルシの実


緑と橙色がよく合っている二人 また何か見つけたみたいです。


 来た道をのんびり下る。ヤマハゼとヤマウルシ見分けがたい。ヤマウルシと言うことにしておくね。あちこちに美味しそうなキノコが一杯ある。食べられるキノコなら一か所で採るだけで充分だ。試してみる気はないけどね。


ツタウルシとサルノコシカケ? 田代原に戻ってきました。
刈り取られたばかりの笹原で昼食です。


 田代原まで下る。ちょうどお昼時なので草刈りのおじさん達も休憩中。草刈り機の音がしないから静か。我々も刈ってもらったばかりの笹原の真ん中にお店を広げて昼食、食べ物は一杯。あたさんが煮込んでくれたカレーうどんが暖かくておしかった。 


もう食べ終わってますね。
食後のコーヒー入れてます。
田代原にも霧が巻いてきた。


 田代原にも静かに霧が下りて来た。チャンス、チャンス、こういう時こそ雰囲気のあるいい写真が撮れるんだよね。広い笹原をいい被写体を求めてうろうろ。


 そう簡単には行きませんね。ちょっと暗くなりすぎかな。
霧が巻いて幽玄な田代原


 何人か山を下って来た人達が林道を通り過ぎて行く。20人ほどの団体さんも下って行った。


ちょっと暗くなりました。 撤収です。


 一時大分霧が濃くなって、草刈りのおじさん達のお昼休みの時間も終わったらしく近くで作業再開。さあ帰り時でしょう。我々も撤収です。


田代原で記念撮影 駐車場に戻りました。
お疲れ様。



 無事駐車場に戻る。楽しかったね。お疲れさまでした。往きも帰りも運転して頂いて有難うございました。またどこか何時かの機会にのんびり歩きにも付き合って頂けると嬉しいです。
 先に下って行った団体さんのリーダーさんに会いました。なんとあたさんの知り合いで今年山で4回目の偶然だそうです。待っているはずのバスがいなくて、ケータイもつながらず困っていました。我々が車で下り始めてすぐ特徴の合うバスが登って行ったのですぐ帰れたでしょう。



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