2010.11.27(土) 戸神山 沼田市


 また内山峠の兜岩山に再挑戦するか、前から気にしていた戸神山に行くか迷ったすえ、手軽に行ける戸神山に出かけた。内山峠に行けば素晴らしい霧氷に遇えたらしい。戸神山もいい山だけど、ちょっと残念かなあ。

 コース:戸神町虚空蔵尊駐車場9:40→鉱山跡コース分岐10:05→山頂10:55-11:20→林道コース分岐11:30→林道終点11:40→鉱山跡コース分岐11:50→駐車場12:05 (所要時間2時間25分)

 駐車場:戸神町の町道から虚空蔵尊へ入る道が狭いが戸神山登山道入口の大きな看板がある。舗装駐車場で20台位。参道入り口に簡易トイレがある。



 標高 765m  標高差 約300m
 群馬100名山

 (標高は国土地理院の2万5千分の1地形図では771.7m、群馬百名山や群馬の山歩き130選では765m)
戸神山

 関越自動車道で沼田ICを過ぎると、すぐ右手に、造ってもなかなかこうはうまくは出来まいと言うほど見事な三角形をした、小さな山(独立峰)が見えてくる。これが戸神山で、気付けば誰でも一目で興味をひかれる山である。今まで行かなかったのに、わざわざこの小さな山に出かけることにしたのは、やはり歳、かな?


 登山口の虚空蔵尊の門前は、右側が駐車場、左側が墓地になっている。登山道の案内は右手の林道側を指しているが、虚空蔵尊の参道の石段を登っても行けるそうなので、参道を登る。
 入口に戸神山の案内があり、この山は真田氏の時代から、昭和まで金山であったらしい。検索してみると戸神山の紫水晶も鉱物マニアの間では有名らしい。今でも拾えるらしいし、探しに来る人も居るらしい。オークションにも出ているそうだ。
登山口の虚空蔵尊の門


 長い数十段の石段をのぼりつめるとお堂がある。しっかり戸締りをしてそっけないが、つるされた鈴(鰐口)をならして安全登山を祈る。登山道の林道はお堂の前で参道と交差するが、お堂の裏手のかすかな踏み跡をまっすぐ進んでも、やがて登山道の林道に出ることが出来る。
虚空蔵尊の御堂


 林道に出たらダブルストックで勢いよく登って来た単独の男性に追い越された。その後ろからもかなり高齢の男性がゆっくり一人で登って来る(と言っても我々より早い訳だが)。林道を少し登ると右手に登山道らしき道が分岐する。案内が無いので迷っていたら、後ろから来た男性が、近道だよと教えてくれた。


 近道を少し登るとまた登山道の林道と交差する。道標があり、近道から林道を横切ってまっすく登れば鉱山跡経由の南面コース、急登で険しいらしいが面白そう。林道を行けば林道終点経由コースで、安全で楽なコースらしい。
鉱山跡コース分岐


 鉱山跡経由のコースを行く。分岐するとすぐ鉱山跡で、低い土手の苔むした石組や掘られた穴の跡のようなものが散在する。それほど大規模に掘られた感じはない。そこからすぐ急登になる。
鉱山跡を過ぎると急登


白いお皿のようなものは”星の絆ライトアップ”のライト ゴツゴツの急登


 戸神山は毎年ライトアップが行われるようで、”星の絆ライトアップ”の掲示があった。11月20に設置11月28日回収とある。丁度期間中で夜に来ればライトアップが見られたはずだが、昼間登るとちょっとライトが煩わしい。ライトは沼田市の小学6年生と、中学3年生全員参加で創ったものだとある。


 手作りライトは銀紙のお皿の反射板に発光ダイオードを10本ほど取りつけ、下げ紐にビニールに包んだ電池を縛り付けてある。ライトは点灯しっぱなしで、期間中、約1週間は持つのだろう。ひもも針金が入っているもので、自由に曲げて木の枝に引っ掛けてある。お皿の裏には作った子供たちの願いやメッセージが一言づつ書かれていた。なるほどね。設置も回収も子供たちが楽しみながら簡単にできそうだね。いいアイデアかもしれない。手作りライトが光った時の子供たちの笑顔が見えるようだ。  
    手作りのライト


 ストックが邪魔になるようなゴツゴツの岩の急登を登る。一ヶ所鎖も設置してあった。山頂直下で林道終点経由コースとの合流点を示す道標がある。岩場で道がはっきりしないので丁度降りてきたご夫婦に確認したら、林道コースはずっと歩きやすいですよ、と丁寧に教えてくれた。


 
山頂    立派な双眼鏡がある


 山頂は狭くはないのだが、祠や石灯籠のようなものが立ち並んでいて、御影石の山名表示板や、立派な双眼鏡まで設置されているので、広い感じがしない。7〜8人の先客がいて4人位は顔見知りの常連さんらしい。地元の人たち常連さんの社交場だと聞いていたので、土曜日では混んでいるかなと覚悟して来たが、それほどのことはなかった。 


 
  山頂の展望:赤城山


 小さい割に展望のいい山で、常連さんが初めての女性に山名を教えている。ついでに私も聞いてみると、子持山と右側の小野子山、中岳、十二ヶ岳の並びの間に霞んで見えるのは、榛名山の烏帽子岳と鬢櫛山、掃部ヶ岳だそうである。あれ榛名ってあんな方向だったっけ、と言われて見て納得。榛名富士の頭も双眼鏡で見るとちらっと見えるそうである。
子持山



 
武尊岳、左端のふくらみは迦葉山  


 北西側は目の前に三峰山の平らな長い山頂があって谷川連峰が見えないのが残念だが、その常連さんの話では山頂があと5m東側にあれば、谷川岳が見えるんだけどねと言っていた。ぎりぎりマッターホルン大源太山がとがっているのが見えた。その常連さんは山頂で戸神山に初めての人に会うと、戸神山の山名を焼き印で押した、手作りの安全のお守りをあげているらしい。我々もありがたく頂いてしまった。丁寧に作られていて常連さん達の戸神山に対する強い思い入れを感じた。 


   
頂きもの    雲に届きそうなパラグライダー


 三峰山山頂の河内神社の前庭はパラグライダーの発進基地で、今日は飛んでいないね、なんて言っていたら、次々と飛び出した。風はないのに暖かいから上昇気流は強いらしく、上手なパラグライダーはどんどん高度を上げてゆく。雲にとどいてしまうよ。3000m位は上がってしまったろうか。雲が無ければカメラのファインダーでは捉えられない。条件さえ良ければ素晴らしい飛行が出来るんだね。改めて感心。 


   下りは林道コースを下って来た。虚空蔵尊近くの林道で枯れた松を使ったフクロウのマスコットを見付けた。これもきっと器用な常連さんの一人が刻んだものなんだろうね。
 戸神山は地元の常連さんたちに愛される素晴らしい展望台だった。
林道のマスコット    


 駐車場まで下ってもまだ12時なので、迦葉山弥勒寺によってみることにした。ふた昔以上も前に一度行ったことがあるのだが、有名な大天狗のお面を見た覚えが無い。駐車場もろくに無く迦葉山への登山口も何処にあるのか分からなかった。今となっては本当に弥勒寺に行ったのかどうかも怪しい。 そこで再度確認にゆく。


 
迦葉山弥勒寺   迦葉山弥勒寺


 ナビで確認して走る。ナビと違うところに案内がある。案内に従うと山道が狭いので登り下りが一方通行になっているらしい。ナビは下り側から登らせようとした感じだ。途中に山門があり迦葉山参道入り口の案内がある。結構山道を走らされるが無事弥勒寺に到着。広い駐車場がある。今度は間違いなく大天狗面にもお目にかかることが出来た。迦葉山への登山口も確認。何時か登って見よう。 


   
ご存じ大天狗面   迦葉山の登山口


 弥勒寺を見終わってもまだ1時。まだ時間がある。帰りの道を走り始めたら旧道より広くて綺麗な新しい道がある。ナビで確認したら、先にお馴染みの川場村の吉祥寺の名前がある。よし川場村を回って帰ろう。走りやすい道を走り小さな峠を越えて川場村に入る。道の駅、田園プラザ川場でビールと野菜を買って帰る。 




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