2010.09.02(木) 毛無峠・破風岳 草津白根山


 車で志賀・草津道路から万座温泉に下る。草津白根など毎年来ていて良く分かっているような気になっているが、万座温泉に下ることなどめったにない。ちょっと下れば万座温泉のはずが、結構うねうねと下らされた感じがする。毛無峠へは初めてで、林道の入り口も様子も分かっていないから、飛ばして行く訳にもいかない。行ってみたら万座プリンスホテルの角が林道の入り口で、ホテルの駐車場も玄関もその林道に面している。林道は須坂に抜けるらしい。なんだ、事前に調べておけば随分気楽に走れたのに。

毛無峠から見た破風岳 毛無峠
ラジコングライダーを飛ばしに来た人


 林道は舗装だが見通しは利かないからトロトロ走る。三角形の小さなピーク老ノ倉山(万山望?)の手前に毛無峠への分岐があった。道なりに走ると毛無峠が見えてくる。林道には対向車とすれ違うための拡幅されたところが何箇所かあるが、毛無峠手前何百メートルかはそれも無く、崖際のかなり狭い道で、対向車が来ないことを祈りながら走る。広々した毛無峠へ抜けるとホッとする。結構遠い感じがした。


 
林道の途中から笠ケ岳    破風岳側から見た毛無峠
向かいの小山は毛無山


 二か所位に分かれた駐車場に4〜5台の車があったが、いずれもラジコングライダーを飛ばしに来た人たちで、山歩きは我々だけだった。ラジコングライダーのメッカだそうである。野反湖でも見たことがあるが、確かにラジコングライダーを心おきなく飛ばせる場所は、街中には無い。山奥までご苦労様なことである(人様のことは言えないけどね)。 


小串硫黄鉱山跡 登山道のリンドウ


 破風岳は毛無峠を挟んで御飯岳の反対側の山で、いかにも一登りしたくなるいい形の山で、山頂までじぐざぐに切られた登山道が伸びているのが見える。楽しそう。山頂で昼食にすることにして早速登る。グライダーが我々の頭上を追い越して旋回に失敗して、草むらに突っこんで見えなくなった。おじさんが少し遠くまで飛ばし過ぎちゃってとか言いながら走って来て探していたが、少し登って振り返ったら機体を持って帰って行くのが見えた。


登山道のリンドウ 山頂
後ろは御飯岳


 登山道は草刈りが行われていて、手入れされているのが分かる。尾根続きの土鍋山への分岐の案内を過ぎると山頂である。山頂は断崖の上で展望は最高、見下ろすだけで猛禽類にでもなったような気分が味わえる。鋳造製の立派な山頂プレートが立っている。1999年に建てられた木製の標柱もある。ちなみに標高は1999mである。


山頂の展望:毛無峠 リンドウとアキノキリンソウ


 
 奥は破風高原と言うらしい    御飯岳と老ノ倉山


 山頂の展望を楽しみながら昼食をとり、少し散歩。須坂の五味池駐車場へ下る案内板がある。草津白根はよく遊びに来る群馬の山、しかし長野、須坂はえらく遠いところと思っていて、それが目の下だと言う実感がどうもピンとこない。毛無峠は遠い訳だ。


山頂のリンドウ、凄い密度だね 山頂のリンドウ


 山頂にはリンドウがたくさんある。充分のんびり楽しんできた道を下る。 


下る 逆光に輝く笹原


 破風岳は毛無峠から見て一つの山かと思っていたが、右端が破風岳で左端が土鍋山のようだ。 


秋風が渡るカヤ 秋風が渡るカヤ


 登山道には何カヤかは知らないが、ササの中にカヤの群落がある。下界は9月だと言うのに、8月以上の酷暑が続いているが、ここには間違いなく秋が来ている。カヤの穂をなびかせて静かに秋風が渡って行くのが見える。 


何の実? 山頂を振り返る


   毛無峠に戻る。コケモモやシラタマの実を探しながら歩く。妻が道際のヨツバヒヨドリにやって来たアサギマダラを見付けた。でもよりによってこの角度から蝶の写真撮る人って、めったにいないんじゃないかな。 
 毛無峠に戻る    


コケモモの実 これなに?アサギマダラ


 いい風が出てきたせいで、峠のラジコングライダーが飛びまわっている。多い時は3機位が同時に飛んでいる。結構運動性能も良くて宙返りをしたり、バレルロールを打ったり、観客を意識してか派手に飛ばして見せてくれる。こんな穏やかな日、飛ばし飽きたら、キャンプ用の長いすで昼寝したり、風待ちをしたり、それにも飽きたら山歩きをしたり、悪くないかな。車にベットを用意している人もいたよ。泊まりがけかね。  
    ラジコングライダーを楽しむ人


 疲れたので珍しく万座プリンスの日帰り温泉に寄った。ふた昔くらい前に一度寄ったことがあるが、当時夏場のスキー場のホテルは、営業しないよりはましだから仕方なくやってるみたいな感じで、なんか疲れた感じがあったが、今は夏場も結構宿泊客が多いらしく、フロントもチェックインの客でにぎわっている。おしゃれな二人ずれの隣で汗臭い山シャツにサンダルでは気がひけたが、丁寧に案内してくれた。
 温泉は少し白濁した硫黄っぽいお湯で、皮膚に問題のある私はちょっとビビったが、効能書きの通り、皮膚には悪くなかったようである。内湯でさっぱりして野天風呂へ出たら、なんと混浴らしい。この真昼間、混浴野天風呂に入りに来る酔狂な女性なんていまいとたかをくくって入ったら、来ましたね。妙齢のご婦人が3、4人。何が吃驚したって女性はしっかり水着着用なのに、こちらにそんな用意はないからね。ルール違反じゃないの。


 
吾妻渓谷の例の竹トンボみたいだった橋、
立派に完成してるね。
   こんな橋もあるよ


 帰りは白根に登り返すのが億劫で、高い有料道路料金を払って万座鹿沢口に下る。カーブも少なく走りやすい道だが、ほとんど林の中の道で展望はない。やはり草津白根に登るなら(下りも)草津側からのほうが、ダイナミックな展望があっていいね。


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