2016年11月07日(火) |
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航 過 57×40cm 15041 |
大正、昭和の人は夕焼けの空を見て、そこを飛ぶ鳥に思いを託した。たとえば誰でも知っている童謡「七つの子」、ねぐらに帰るカラスに古里に残してきた「七つの子」への母の思いを託した。”お前なら古里へも自由に飛んで行ける。行って見て来ておくれ”。又、北原白秋の童謡「里ごころ」(作曲、中山晋平)も、あかね雲をバックに飛ぶ雁の姿は知らなくても、幼い頃、母が歌ってくれた歌の歌詞もメロディーもいまだに心に残っている。鳥ではないけれど「赤とんぼ」も大正、昭和の人の心をしっかり捉えた。「ひこうき雲」のゆーみんは情緒的な夕焼け空からは解放されたが、最後に空を見た一人だろう。昭和育ちだからね。その後空を見る人は少なくなった。 |