04.01.29(THU) 不動大滝 赤城山

 足の指を痛めた妻のリハビリに、冬の不動大滝を見に出かけた。温暖化の影響か年々氷結が減って、今年は滝が凍るどころか沢筋にもほとんど雪も氷もない。日陰がところどころ凍りついているだけである。

 コース:滝沢不動尊入口駐車場11:40→滝沢不動尊12:10→不動大滝12:35-13:15→忠治の岩屋13:20→滝沢不動尊13:40→駐車場14:05 (所要時間2時間25分)

 粕川の滝沢温泉の前を通り越して林道を登ると、尾根筋に出たところで林道工事の土捨て場があり、手前に林道を拡幅した舗装の駐車場がある。林道が土捨て場に沿って右に直角にカーブする突き当たりに不動尊への入口がある。駐車場までの路上に雪はほとんど無かった。

 駐車場にトイレはないが不動尊に清潔な水洗トイレが新設されている。
赤城不動大滝

 不動尊への道はほとんど登り下りがないが日陰は残雪が残って凍り付いているのでちょっと怖い。歩き出して10分ほどで富士見所へ着く。昔は富士山が見えたが今は植林された杉が育って何も見えない。さらに10分程で滝み所である。不動大滝がかなたに見える。ここで偶然山の先輩Tさんご夫妻に出会って吃驚。早速記念撮影。
滝み所:出会ったTさんご夫妻と


 杉林の中の凍りついた道を少し下ると滝沢不動尊である。昔とあまり変わらないが、かなりの信徒さんたちに支持されているようで、屋根など手入れされて新しくなっていた。入口の手前に新設された水洗トイレがある。
 不動尊にお参りして左手の石段を沢底まで下る。この沢を詰めるとどん詰まりが大滝である。途中の小高い崖の上に忠治の岩屋がある。道はところどころ凍っている。
滝沢不動尊入口


 不動大滝は小沼を水源とする粕川の滝で50mほどの高さがあるそうである。滝つぼを左岸に渡ったら滝に綺麗な虹がかかっていた。右岸の崖を上り詰めると湧き水が凍りついた10mほどの氷壁がある。
 帰りは忠治の岩屋に寄ってみた。昔の入口は狭い岩の裂け目で入るのも容易ではなかったが、今は広げられて立派な階段で下りられるようになっている。中に入って見るとなんと忠治親分に会う事が出来た。
”親分、おひけえなすって・・・”


 私が最初に不動大滝を訪れた1984年当時、不動尊への入口は今の駐車場より更に下にあり、林道の終点に立派な鳥居と、その前は小さいが穏やかな陽だまりの参道があって、それなりの雰囲気が残っていた。次に訪れた1992年には林道は今の土捨て場の先まで伸びて、鳥居も参道も跡形もなかった。今この林道は粕川とは反対側の沢の尾根をどん詰まりまでつめてUターンし、隣の尾根を水平に切り裂いてその尾根の向こうに延びている。それだけではない。この林道の一端は不動尊の断崖の少し先でこの粕川の沢にも入り込んでいる。粕川の対岸の尾根の先端も切り崩されて林道が伸びてきている。この二本の林道の先端は、やがて大滝の手前で橋でもかけてつなげるつもりなのだろう。歩かずに大滝見物が出来るという訳である。楽しみなことである。私も充分楽しませてもらうが、しかしこうなっては忠治親分も岩屋の中で安閑とはしていられない。少なくとも600年の歴史がある不動明王様だってこの国を見限るだろう。





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