2020年01月03日(金) |
崇台山 |
正月3日、我々でも登れる気持ちのいい低山、崇台山へ行く。何度か安中市のふるさと学習館の広い駐車場を利用させてもらって歩いたことがあるが、今回は富岡市側の長学寺から登る。ランチを含めて3時間のお手軽ハイク。 |
|
|
崇台山山頂、低いけれど360度展望の群馬百名山 |
長学寺は1000年以上の古い歴史を持ち、前田家(前田利家の五男利孝から)の菩提寺でもある。現在でもそれなりの格式と雰囲気のあるお寺である。 |
参道の六地蔵もきれいに掃除が行き届き、生花と水が供えられている。赤い帽子と前掛けも、信者の手編みかと思われる手の掛ったものが着けられている。 | ||
長学寺参道入り口(総門)の六地蔵 |
駐車場の上の石段を登ると長学寺の山門。石段の下の左手に子安観音像が安置されている。お姿はキリスト教の聖母子像のイメージ。何時ごろからあるのかね。横にあまりピンとこない謂われが書いてある。長学寺のHPにも何も書いてない。安置されている場所も微妙だね。 |
山門正面の石段。右に子安観音 | 子安観音像 |
山門もちょっと珍しいあまり見ない形。竜宮門と言うらしい。何故この形なのかは分からないが、とにかくこだわりは感じるよね。二階は鐘楼になっている。本堂にお参り。本堂の左に曹洞宗の高祖道元禅師の銅像、右に釈迦如来の石像がある。 |
山門 | 本堂 |
山門の前を向かって左に少し登ると前田家の墓所。一段下に巨大な銀杏の切株がある。樹齢600年と言われる富岡市指定の天然記念物だったらしいが2017年8月の台風で倒れてしまい再生工事が行われたとある。昨年はやはり台風で本堂裏に崖崩れがあり、修復工事は終わっているらしいが痛々しい傷跡が残っている。 |
前田家墓所 | 長学寺全景 |
ヤブコウジの赤い実があちこち目に付く墓所の裏山をよたよた登る。 |
つる草のタネ | 裏山を登る。 |
ヤブコウジ |
刈り払われた展望のいい尾根に抜けると山頂は目の前。小学校低学年くらいの二人の女の子が後ろから登って来る。大きな声で挨拶して元気に駆け登って行く。にこにこのお父さんが後からやってくる。 |
山頂が見えた。 |
いつ来ても(と言っても冬しか来ないけれど)いい山頂だね。広々と360度の大展望。上州のいいところが全部見える。 |
崇台山山頂 | 赤城山 |
妙義山から下仁田の山々 |
浅間山 |
何時ものように山頂独占だろうと思って来たら、なんと7〜8人はいる。安中ふるさと学習館側からの道を数人で登って来るグループもいる。こんなに人がいる崇台山は初めてだ。やはりお正月は人が多い。それでランチは少し下の山頂の見えるベンチまで下ってとることにした。 |
ベンチでランチ | 山頂が見える。 |
食後は林道の縁でのんびりお花探し。真冬でも結構残っているものだ。暖かい季節には元気に飛び回って写真を撮らせてくれないキチョウも流石にこの寒さでは元気がない。こそこそと笹の葉の下に隠れようとする。ここで冬を越すのだろうか。 |
ノゲシ | アザミ | |
キチョウ | コセンダングサ(ヒッツキムシ) |
林道を下り、林道が尾根に接するところから尾根を登り返し長学寺に戻る。少し残念だったことは、野鳥が撮れなかったことだ。少なくとも僕のレンズの射程内には一羽の野鳥も現れなかった。撮り損なった訳じゃない。先回(2015年)は7種の野鳥の写真を撮った。たまたまなのかもしれないが心配もしている。 |
オオジシバリ | ノゲシ | |
オオイヌノフグリ | 林道を下る。 |
今回は崇台山の足元、下高尾の向かいの丘が切り崩され谷を埋めて広大な土地が造成され大規模太陽光発電施設が出来ていた。こんなでかいのは初めて見た。これを見た時は目が悪いから、巨大な農業用水池が出来たのかと思ったよ。崇台山も以前からすぐ近くにゴルフ場が出来、低い丘の谷間を大工場の屋根が埋めている。現実は厳しく上州のいいところばかりが見える訳ではない。そして前回来た時心配したのがあちこちを覆い始めた太陽光パネルだった。 そしてそれは現実になり始めた。これからも増えるだろうね。期待の(常に大反対があったが)原子力発電は津波で期待を裏切り惨めな醜態をさらした。石炭火力にすがれば温暖化ガスがでると外国の少女が顔を真っ赤にしてどなりたてる。これを国際的に支持して持ち上げる大人がいる。クリーンエネルギーは今や錦の御旗。ただ僕はもう歳だから太陽光パネルの海に浮かぶ崇台山を見ずに済むだろう。 |
兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川 夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷 如何にいます父母 恙なしや友がき 雨に風につけても 思いいづる故郷 こころざしをはたして いつの日にか帰らん 山はあおき故郷 水は清き故郷。 |
|||
やはりめぐる夢なんだね | 下高尾の向かいの丘を整地して作られた太陽光発電施設 |