2016年02月11日(木) 小浅間山 浅間山


 11日は日本中が大きな高気圧にすっぽり収まって文句なしの無風快晴。浅間山の雪化粧も、小浅間山の残雪も我が隊にとって何とも程よく、K2隊との雪山歩きにはこの上ないよいタイミングだった。


 K2隊とは登山口の峰の茶屋の前の駐車場で10時に待ち合わせ。好天の休日だし、峰の茶屋までの道の状態もよく分からないので、余裕を見て7時半過ぎには家を出る。8時半には軽井沢IC、9時過ぎには峰の茶屋に着いてしまった。


 コース:峰の茶屋P10:00→コル10:55-11:10→東峰山頂11:40-13:00→西峰13:15-13:25→南側の岩峰13:35-14:10→峰の茶屋P14:50 (所要時間4時間50分)

 登山口のPは除雪された雪あって3台がやっと。前の峰の茶屋レストハウスの駐車場を使わせてもらう。レストハウス休館中は500円/日らしい。通常は1000円/日。
小浅間山山頂


 登山口の駐車場は除雪された雪が積まれていて、3台がやっと。すでにもう空きはない。道路わきも雪で止められない。前の峰の茶屋レストハウスの駐車場が雪だらけだが2〜3台分は空いていてなんとか駐車できそう。登山者は1000円/日と表示がある。とめちゃだめとは書いてないのでここに駐車する。のぞきに行ったがレストハウスは営業していないようだ。そのうちに何処からか小母さんがやって来て駐車料を500円頂きますという。この時期は500円/日だという。安くて良かった。


 
軽井沢IC、路面が白いのは凍結防止剤。   峰の茶屋Pから浅間山と登山口P


 駐車場が確保できて後はトイレに行ったり登山靴に履き替えたり、登山の準備をしていたら待つまでも無くあたさん達も到着。いい天気でよかったね。早速身支度を整えて出発。アイゼンだけ付けてワカンも担いでいく。


出発、右の白い建物は東大火山研究所、前の山が小浅間山。積雪はあまり見えない。


 出だし快調。ワクワクだね。


 
積雪があるから花はないけどね。 


 スナフキンみたいな人が来たよ。スノーボードに乗ってる。一瞬みんな固まる。”すいませ〜ん”と言う女性の声と共に、彼女は見事に安定した滑りで登山道の踏み跡と灌木のわずかな隙間を滑り抜けて行った。
 
    スノーボーダー


   浅間山と小浅間山の分岐に着く。暑いねえ。早速一休み。あたさん半袖一枚になっている。はらっぱさんによると駐車場でマイナス5℃だったそうだ。結構寒いはずなんだけどね。日差しの中を歩くと暑い。
暑い、暑い    


ちょっとショートカットしたから結構急登 
 頑張り過ぎると息が切れる。


  シビアな登山とは真逆の世界
 登ればそれなりに浅間山の見え方が違ってくる。  


 渋い二人
どう、この浅間山


 山頂間近
 
いい雰囲気だね。 


 まん丸で広い真っ白な小浅間山東峰に登りつく。 正面に純白の浅間山、雄大。抜けるような雲ひとつない青空。遥かなる大展望。小浅間山は標高差はたった250mの小山だけれど、浅間山がもっとも雄大に見える標高1655mの大展望台だね。八ヶ岳の先には白く輝く南アルプスの峰も見える。瑞垣山、金峰山、(富士山は見えないね)。その他もろもろ、得意のはらっぱさんが教えてくれる。青い山波に隠れた両神山まで見付け出した。 


 山頂!八ヶ岳が見える。
雲ひとつなく噴煙も無い浅間山 
 記念写真をとってもらいました。


 目の下の軽井沢のスキー場(矢ヶア山、名前出てこないんだな)の先には妙義山や御荷鉾山、赤久縄山など西上州の山々、浅間隠山の両側には日光や尾瀬の白い山々、お馴染みの榛名山やその先に赤城山が見える。 


浅間隠山。奥の白い山は尾瀬から日光の山々、上州武尊山や皇海山も見える。             
                       北軽(氷妻山?)の向こうに榛名山、重なるようにぼんやりと赤城山 


 一渡り展望と山座同定を楽しんだあと、落着ける場所を探して昼食。よほど居心地がよかったんだろうね。なんとここで1時間20分ものんびりしていた。はらっぱさんのおにぎり食べて、熱々のうどんを作ってもらって、おいしかったなあ、今度赤城山で絶対真似しよう。それだけはよく覚えているんだけど、後は何していたのかあまり覚えていない。歳とると食べもののことしか残らないみたいだ。


   満ち足りたひと時。あんまりのんびりしていたので、気が付いたら周りの人達は誰も居なくなっていた。小浅間山独占。
 
いつの間にか雪だるま   熱々うどん、お椀が憎いだろ。


 今日初めて浅間山の頂きから噴煙が上がるのが見えた。なんか遠慮がち、歓迎の狼煙か、それとも警告かね。こんなに噴煙の見えない浅間山は最近見たことが無い。妻は気管支が弱いからもし噴煙がこちらに流れてきていたらかなり辛かったはずだ。あたさんによると浅間山も先日噴火した桜島も噴火警戒レベル2だそうだ。御岳山の噴火の時は噴火警戒レベルは1だったらしい。火山の噴火は予知が難しそうだね。浅間山は何時噴火しても不思議のない危険な山だ。誰もがそう思っている。しかしここから見る浅間山には危険の様相は微塵もなく魅力的で美しい。あの山頂へ行きたい、簡単に行けそうじゃないか、誰もがその誘惑と戦わざるを得ない。


 噴煙が出たよ。
誰も居なくなった。そろそろ撤収 


 ワカンを付け東峰から西峰へ向かう。妻のワカンの固定の仕方がよく分からない。先日も長七郎山でもたついた。今日も適当に縛り付けたら、なんか右足のかかとがスノーシューみたいにパタパタして歩きにくそうだ。妻を座らせあたさんと二人で片足ずつ持ち上げて、ベルトをほどいたり引っ張ったり、なんて格好させるのだ。はらっぱさんが私の出番かなと見てくれる。なんと後ろ前だそうだ。左右も逆らしい。しっかり固定してくれた。 


楽ちん 
 苦戦


 踏み跡だらけなのだがやっぱり踏み跡のない所を歩きたいよね。妻は慣れないワカンに苦戦。稜線伝いにカラマツの林を抜けるとまたまた展望のいい西峰の山頂に着いた。


やっぱり踏み跡のないところがいいよね。 イエイ!
 おっと危ない。


 林の中の風紋
モデルとカメラマン 
 西峰山頂


 西峰からは北側の山々がよく見える。はらっぱさんが一つ一つ教えてくれる。あれが御飯岳か懐かしいね。あの白いところが毛無峠でラジコングライダーを飛ばす人が泊りがけで来ていたね。
 K2隊は先回来た時に偶然上毛新聞のカメラマンとここで知りあって、最高に格好いい写真が上毛新聞に掲載されたんだよね。この尾根をモデルになって何回か歩かされたんだそうだ。その写真は全部没で、帰りに岩場で遊んでいたときに知らずに撮られた写真が掲載されたそう。


 四阿山
御飯岳、草津白根山、岩菅山、佐武流山、白砂山など


 雪庇を下ってその岩場に行ってみる。岩場は東峰へ登った道まで下ってそれをクロスしてその先の東峰の肩辺りにある。はらっぱさんは一人右へどんどん下って行ってしまう。直接下るものと思っていたらしい。戻ってきて東峰への道の上で合流する。


 雪庇の上
西峰を下る。 
  あれ、はらっぱさん一人で帰っちゃうよ。


 岩場の上で最後の展望を楽しむ。一日本当にいい天気だった。午後になれば大抵何処かに雲の一つ二つは見えるものだ。今日は360度見渡しても雲一つも無い。抜けるような青空ばかりだ。風も無く陽射しが暖かい。神様に感謝だね。ここでまたコーヒーブレイク。何時ものコーヒーなのにやけに美味しいね。


 岩場の上
岩場の上でコーヒーブレイク 
 時間がのんびり過ぎる。


 いよいよ下る。夏道じゃないけど雪があれば楽に下れる。広大な雪面と雄大な浅間山をイメージして写真をとったが逆光と雪で露出がめちゃくちゃ。全くひどい写真しか撮れなかった。


 さて下ろう。
結構急な下り 
 でもなんか緩い雰囲気。
あれれれ・・・ 


 妻は童心に帰ってきゃあきゃあ大笑いしている。心が解放されて楽しいひと時だったね。ばさばさずるずるあっという間に夏道のある林まで下る。夏道の少し上に夏道と並行してあまり歩かれていない道がありK2隊はそちらを歩いたが、我々は直接夏道へくだる。妻は慣れないワカンが歩きにくかったらしく一刻も早くワカンを外したかったらしい。


 やれやれ、
 登山口へ帰って来た。お疲れ。 
 駐車場から浅間山と小浅間山。


 K2隊もすぐ夏道に合流して無事登山口へ帰り着いた。ほんとに信じられないような素晴らしい雪山歩きだったね。駐車場から見る小浅間山は、あんなに雄大な雪景色などまったく関係ないというような地味なたたずまい。味な山だね。いつもながらK2隊には感謝。豊かな山旅をありがとう。





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