2015年7月30日(木) 称名滝+浄土山 立山


 立山なら室堂ターミナルに降り立てば標高2450mの別天地である。歩かなくても北アルプスの雰囲気だけは味わえる。今年は妻の膝も何とか持ち直して、北アルプス展望台の雄山だけならゆっくり歩けば何とかなりそうだが、先回歩けなかったお隣の浄土山を歩いてみることにした。浄土山は一ノ越へ下って室堂へ戻る周回コースでも3時間程度の”ハイキングコース”とのことなのでちょうどよさそうだ。また先回は扇沢から入ったので、今回は富山県の立山ケーブル側から、1日目は移動だけではもったいないので落差日本一の称名滝を見て、2日目にケーブルカーと立山高原バスを乗り継いで室堂へ入った。


 1日目、称名滝

 高崎インター6時15分、眠気覚ましに約1時間ごとにSAで休憩をとりながら立山ケーブル駅まで約5時間。次の日の駐車場の位置やケーブルカー乗り場を確認してから、駅前のおにぎりやさんでおにぎりを仕入れて称名滝に向かう。駅前からバスでも行ける称名平駐車場までは15分ほどの舗装の走りやすい道である。


コース
 1日目;高崎インター6:15⇒ケーブルカー立山駅11:30-11:50⇒称名平駐車場12:05→称名橋・滝見台園地(称名滝)12:40-13:30→竜飛橋13:45→称名平駐車場14:10 (所要時間1時間40分、約7000歩)⇒悪城の壁14:15-14:20⇒ペンションホワイトベル14:40

 正午前の立山駅は閑散としていたが、駐車場は近いところから3面(約600台分)くらいは埋まっていた。900台位は止められるらしい(無料)。

 2日目;コース:ペンションホワイトベル7:00⇒駐車場7:15→ケーブルカー立山駅7:40⇒美女平8:00(立山高原バス)⇒室堂ターミナル8:50-9:00→室堂山展望台10:25-10:50→浄土山南峰12:00-12:10→浄土山北峰12:45-13:15→一ノ越14:05-14:15→室堂ターミナル15:40 (所要時間6時間40分、約12300歩) 室堂発16:00⇒美女平16:50⇒ケーブルカー立山駅17:10→駐車場17:40⇒前橋着22:40

 浄土山の標準コースタイムは約3時間。


 全走行距離745Km

 高崎インターから立山駅まで約5時間。
称名滝


称名平駐車場 
 称名平の駐車場の上のレストハウスの横を入ると称名滝の展望台があって、歩かなくても遠望できる。称名滝は全貌が見えにくい滝である。案内板によると4段の滝で上から落差40m、58m、96m、一番下が126mで上流の瀑流部30mを加えて落差350mだと言う。ここから見えるのは滝の最上部でもないし、滝つぼでもない。確かに凄い落差があるし今の時期でも迫力のある水量を感じることができる。雪解けの時期なら写真の右隅の位置に落差500mのハンノキ滝が現れて迫力は倍増するらしい。
称名滝遠望    


   よく整備された称名川
 称名川の左手の舗装道路をのんびり歩く。観光ハイクである。手前の赤い橋は竜飛橋、橋を渡ると八郎坂という登山道で立山高原バスのルートへ登って行くことができるらしく、また称名滝を違った角度から見ることができるようだ。今は崖崩れで通行止めになっている。一番奥が称名橋で、称名滝は崖に隠れてここからでは見えない。天気がよく雪解けの時なら正面にハンノキ滝が見えるはずである。  
    称名川の両岸と称名滝への道


   どんずまりが称名橋。橋の上に行けば正面に滝が見える。水煙が霧のように飛んできてレンズに細かい水滴が付いてしまう。右の崖の石積みの上が滝見台園地で、落差のある迫力の滝を見ることができる。ただ橋の上からは滝の上部が見えずらく、滝見台に上ると滝つぼが見えない。憎い滝だね。
称名橋    


称名滝上部  


   
気が付いたら人がいた。    
 気が付いたら正面の壁を登っている人がいた。よく捜してみたが他には誰も居ない。一人で登っているようだ。少し上に支点があって、そこにロープとザックのようなものが固定されているから、既に一度そこまで登って、一旦下って登り返して来たようだ。壁が大きいから、一人ですべてを背負って一度で登るのは無理なんだろうね。ピンと張った一本の赤いロープが切ないほど細く見える。   
     
   彼は支点に背負って来た大きいザックを固定し、支点に置いてあった小さいザックを背負ってまた濡れた壁を登り始める。もうトップロープはない。ロープは下の大きなザックの中にあって上から引っ張り出して伸ばしているようだ。
     
 30分経過。
 我々は滝見台のベンチでおにぎりを食べながら彼のクライミングを見ている。何処から取り付いて何処へ抜けるつもりなのか、壁があまりにも大きくて際限なさそうで想像もつかない。彼我の距離は300m位しか離れていないが、別世界。
 
   40分経過。
 支点から20m位は登っただろうか。単調に思えた滝見物にアクセントを加えてくれたソロクライマーの登攀の成功を祈りつつ、こちらはこちらのぬるま湯の世界を旅する。
     


  滝見台園地


滝見台園地から称名滝 
 称名橋と取水口
称名橋までの道 
 一番下の滝の上部
滝つぼ 


   時間があったので帰りに竜飛橋を渡ってみる。立派な橋で先に碑などが建っているが、八郎坂の登山口があるだけ。橋の上から称名滝の壁をもう一度確認してみると、クライマーは壁を滝の方にトラバースしている途中だった。
竜飛橋から見たクライマー    


 称名平から称名橋までは車の来ない舗装道路だから安全で楽な道。マイカーで来る人も多いが立山駅からのバスの到着に合わせて、団体さんのようにまとまって人が歩いてくる。韓国や中国系の人も多いようだ。この日はあまり天気が良くなく、たまに霧のような雨が降ることもあって、写真は思うように撮れなかったが、お花も多いしヤンマがたくさん飛んでいたりする。


ソバナ 
 ツリフネソウ
 キツリフネ 
 ホタルブクロ  
 ヨメナ 
 シシウド 


 車で帰る途中、悪城の壁という展望台と駐車場がある。ここにも寄ってみる。説明板には悪城の壁とは、「すごく恐ろしく砦のように人を寄せ付けない崖」という意味で、高さ500m、長さ2000mの断崖は日本一の規模とある。


悪城の壁展望台 
 悪城の壁
サカハチチョウ(夏型) 
 
 悪城の壁の駐車場で見かけたチョウはイチモンジチョウとはちょっと違うと思ったら、サカハチチョウというらしい。初めて見た。 


 ちょっと早かったが様子が分からないのでナビに電話番号を打ち込んで今夜の宿”ホワイトベル”へ向かう。車では近くて、分かりやすく、行きやすい、ペンション村のような場所の入口近くにあった。3時前だったが親しみやすそうなご主人がもう掃除も終わったからいいよと迎え入れてくれた。庭のカサブランカがきれいだね。予約の電話をしたらペンションも掻き入れ時のはずなのに、のんびりした主人の声で今庭の草むしりをやってたんだと言う。どんなところだと思ったよ。


 ペンション”ホワイトベル”
庭のカサブランカ 


 早速お風呂に入る。内風呂も露天風呂も清潔で8人位は入れそうな広さでなかなかこっている。露天風呂は肌がつるつるになる温泉で女性は喜びそうだ。勿論一番風呂独占で言うことなし。 レストランも雰囲気がよく落着ける。食事は和洋折衷で品数、量、味とも充分。二人分で広い4人用テーブルが一杯になるほど並ぶ。生ビールのせいもあるが腹一杯詰め込んでしまった。ファミリー二組、若いペア一組、8人ほどの楽しそうな外人のグループ一組、その他という感じ。前日予約で探しまわって空いていたたった一つの宿ということで心配したが、よかったね。


 立山2日目:浄土山へ




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