2015年05月06日(水) 谷川岳旧国道歩き 谷川岳


 イワウチワを見に谷川岳の裾野を巻く旧国道の跡を一の倉沢出合いまで歩く。ほぼ平坦な歩きやすい新緑の森に花と鳥を訪ねてのんびりハイキング。

 コース:谷川岳ロープウエイ駐車場8:20→送電鉄塔9:15-9:25→マチガ沢9:50-10:00→一の倉沢10:30-10:40→折り返し10:50→一の倉沢10:55-11:55→マチガ沢12:45→谷川岳ロープウエイ駐車場13:40 (所要時間5時間20分)


 一の倉沢まで除雪されていて快適に歩ける。
マチガ沢出会い


 6日は連休の最終日。高速は渋滞する可能性があるが、7日からは天気が下り坂だと言う。花は待ってくれない。現役の人達も連休最終日はもう遊び疲れて家でのんびりしているんじゃないかなと、勝手に予想して出掛ける。予想通り高速の行き帰りも、駐車場も特に混んでは居なかった。


 
キクザキイチゲ   谷川岳ロープウエイ


 登山指導センターの前のゲートはしっかり閉っていて、立入禁止の大きな看板がある。ゲートの先は雪も無く乾いたきれいな道が続いているが、この看板は人も駄目ってことだよね。 センターで確認しようと思ったが誰も居ない。ゲートの向こうから二人ずれが歩いて来たので様子を聞いてみると、全然大丈夫、今日は最高だと言う。安心してゲートをくぐる。


旧国道 ショウジョウバカマ


 駐車場から登山指導センターの前を通って2回ほどのジグザクカーブが唯一の登りの坂道で、後はほぼ平坦な道。西黒尾根登山口を過ぎれば完全に旧国道歩きモード。新緑の森、ミツバツツジにコガラがやってくる。木々の梢の上に白毛門、笠ケ岳を望む。道路の土手にキクザキイチゲやショウジョウバカマも出てくる。第一イワウチワも発見。咲いているようだ。イワウチワがいい時はショウジョウバカマには少し遅いくらいと思っていたら、ピカピカのショウジョウバカマが咲いている。今年はみんな一緒なのかもしれない。


イワウチワ 


 マチガ沢のかなり手前の緩い雪面が雪崩れて道をふさいでいる。除雪後に雪崩れたのだからゴールデンウイーク中かもしれないね。除雪の終わった道とは言え絶対安心とは言えない。何かあっても人のせいにはできないね。  
  雪崩の跡 


 例によってマチガ沢手前の送電鉄塔の下まで登ってみる。イワウチワはほぼ終わりのようで、新鮮な花は選んでもあまり無い。ただアズマシャクナゲやタムシバなどが咲いていて展望もよいから一休みには丁度よい。 



 送電鉄塔の下の展望。谷川岳、白毛門、笠ケ岳、上越国境のまだ白い尾根や湯桧曽川の流れを眺めながら一休み。


谷川岳 
 上越国境の尾根と湯桧曽川
 白毛門、笠岳


 道の土手の山際にずっとイワウチワが咲いている。道の下の林床にも無数のイワウチワが見える所もある。


イワウチワ 
 ショウジョウバカマ


 マチガ沢には一の倉沢ほどの凄味はないけれど谷川岳を代表する風景。群馬のきり絵にはよく登場する。


 道が一気に開けて雄大な山の風景が現れる。   
    マチガ沢出会い


マチガ沢出会い:残雪はそんなに多くない。


 マチガ沢から一の倉沢も快適な道が続く。一の倉沢の前にまた道をふさぐ雪崩の跡があった。こちらの方が迫力があって巨大な雪のブロックがごろごろしている。上を見てもそんなに崩れてきそうな雪面には見えないが、ごく最近崩れたことは確か。あまりにものどかに見える旧国道なのに、やはり谷川岳で怖いね。



 マチガ沢〜一の倉沢の道
道を埋める雪崩の跡 
 凄いブロックがごろごろしている。


 期待したムラサキヤシオはそれほど多くない。


 幽の沢、芝倉沢上部の岩壁を見ながら
ムラサキヤシオ 


 一の倉沢出合いに抜ける。やはりマチガ沢より急峻で岩峰が真近に迫って見ごたえがある。そう何度も来ている訳ではないがこんなにきれいに見えることはめったにない。道は沢の雪を開削して続いているが、その部分で雪はまだ4〜5m位残っている。


 
 岩場を見上げる人達。
 岩壁がすぐ近く、誰でも歩いて行けそうな真近に見えるから、まるでセイレンの歌声に誘われるように近付き、帰らなかったのかもしれない。 
 
  一の倉沢


 一の倉沢の雪の壁を通って先へ進む。数百mも行かないうちに雪が道を埋め、倒れた木の枝が道を覆うようになったので、無理をせずさっさと引き返す。


 その辺で帰ろう。
 色の濃いイワカガミ 


 一の倉沢手前の山側のキャンプ場の跡のようなところに木陰があったので、そこで店を開いてお昼。急ぐ旅ではないので小一時間のんびり寛ぐ。


一の倉沢の木陰 
 タムシバ
 タムシバ 
 タムシバや春の紅葉した楓の木に、コガラやキビタキがやってくるのを見る。
春の紅葉  


 旧国道を散策する人たちも増えて来た。若い人達も多い。我々は来た道を帰る。


 
一の倉沢を歩く人   沢の岸に咲くキクザキイチゲ


ミツバツツジ


 来た時撮った同じ花をまた帰りに撮る。たまには後の方がずっとよく撮れる時もある。見落とした花もある。前を歩く花好きの人が覗いた跡を覗いたらイワナシの花が隠れていた。


 イワナシ
イワナシ 
 ショウジョウバカマ
 


 小鳥のさえずりも賑やかで、梢の先端に何羽か見付けたが、囀りあっているのはほとんどオオルリ。雄が高い声で囀ると雌が小さな声で合いの手を入れている? 合いの手の入らないのも居るからきっとそうだと思うんだけど。ウグイスの声も聞こえる。


 囀るオオルリ
オオルリ 
 
 オオルりは高い梢の先端でよく見えないし、うまく撮れない。何十枚も撮った中の少しましな二枚。 


 キビタキは登山指導センターの上のジグザクカーブの所でやっと近くに来てくれた。嬉しいね。


キビタキ


キビタキの近くに来たシジュウガラ
サヨナラのイワウチワ


 雪がなければもっと先まで歩く予定だったが、あちこちぶらぶらしたせいか、一の倉沢まで往復で11000歩を越えていた。充分歩いたね。きれいな花や鳥が見られてよかった。また何時かイワウチワに会いに来よう。 





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