2014年10月8火(水)〜9日(木) | アヤメ平 | 尾瀬 |
今年は紅葉が早いと言うのに予定があったり台風が来たりして気がもめる。K2隊が1泊でアヤメ平に連れて行ってくれると言う。あたさんに赤ちゃんザックでいいよ、なんて言ってもらって、膝を壊して山を歩けなかった妻は大喜び、感激している。アヤメ平で死んでもいいくらいの意気込みだ。そしてその日が来た。 |
コース:(1日目)戸倉第一駐車場⇒富士見下登山口9:10→田代ヶ原10:35-11:10→馬洗池11:.35→アヤメ平下あたりの林道で昼食12:25-13:05→富士見小屋13:50→(アヤメ平散策14:20〜15:25)富士見小屋泊 (2日目)富士見小屋8:10→中原山8:50-9:05→中の原9:20-9:50→横田代10:00-10:45→樹林帯の休憩所11:35-12:25→鳩待峠13:10⇒戸倉駐車場 戸倉から富士見下へはタクシー利用。帰りは鳩待峠からバスで戸倉へ。日帰り温泉は駐車場近くの戸倉温泉。 |
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アヤメ平(燧岳) |
サンピアで落ち合ってあたさんの車に乗せてもらって尾瀬戸倉に向かう。楽チンこの上ないが車に乗れば運転するものと思っているので、なんか手持無沙汰で物足らないね。新しく開通した椎坂トンネルもやっと通ることができた。昨年11月開通だそうだからほぼ一年、尾瀬、日光方面にもご無沙汰だったことになる。小さな峠だが椎坂峠越えは結構渋滞したりして大変だったから楽になる。椎坂バイバスとしての延長工事も進んでいるようだった。 |
戸倉駐車場で山支度をして、登山口までタクシーで行く段になって、あれれ?。カメラと帽子を忘れた。ザック、靴、ストックと温泉後の着替えはトランクルームに入れていたので、それはあたさんの車に乗せ換えたが、後席に置いたカメラと帽子のことはすっかり忘れていた。これもあたさんがフォローしてくれて、あたさんの予備を貸りた。 | ||
さあ出発 |
はらっぱさんの頭にヤマブドウの落ち葉が・・・ | 婦唱夫随だね。 |
紅葉もまあいいんじゃない。 |
山の花は好きでも出来るだけ旬の、それも派手で目立つ花に限るが、はらっぱさんは地味な小さな花のそれも枯れた姿まで知っている。よく教えてくれるが記憶力のない私には右から左に抜けてしまう。長い付き合いのあたさんはそれなりによく分かっているようだ。話が通じている。 |
ホコリタケ | 何を見付けたんだろう。 果敢にアタックするはらっぱさん。 |
他に選択肢はなかったが、日を選んだだけによい天気で、風もなく、歩いても背中がじんわり汗ばむ程度。久しぶりの山でいい気持ちだ。 |
爽やかだね。 | オヤマボクチ |
あの角を曲がれば・・・ テレビドラマも話題に |
いいんじゃないかな |
早いね | 田代原に着いた |
田代原と二人 |
お約束の田代原、この季節なら手入れは行き届いているし、もううるさい虫も居ないし、ここまでピクニックに来るだけでものんびりできること請け合いの気持ちのいいはらっぱ。この奥に田代湿原というのがあるそうで、道はないらしくあたさんは来るたびに気になるらしい。しかし我々と一緒じゃ駄目だね。 |
コーヒー入れて、はらっぱさんのカステラ食べて、時は流れる。 | ||
休憩(もう二度目?) |
あたさんのカメラのセッティング最高だね。またモデルの彩りがいい。真ん中のお二人の若々しいこと。 | ||
記念撮影 |
気分は30歳は若返っているんじゃないかな。 | ||
田代原を後に |
赤い紅葉は少ないから貴重品 | 広い、静か、明るい山懐 |
白樺とダケカンバどう見分けるの。白いのが白樺だろう。高い所にあるのがダケカンバだね。あまり責任持てない議論だね。たまに小さく小鳥の声がする。枝の先にシジュウガラがやってくる。我々に興味を持っているようだ。誰か餌をやったかな? |
緑色のザック、幾つ角を曲がったんだろうね。 | 前は何時も青空。 |
馬洗池は今年は通過。藪こぎは妻にはちょっと心配。明日もあるからね。馬洗池を過ぎるとなかなか昼食にちょうどいい場所が見つからない。幾つ角を曲がったろう。アヤメ平の展望のよい少し広い道端に腰をおろして昼食。おにぎりとラーメン。重くて水を背負って行けない我々はめったにラーメンにはありつけない。あたさんはらっぱさんご馳走様。 |
前は青空でもこちらは何時も日陰。 | 最後の登り、ばてた。 |
予定通り5時間で富士見小屋到着。小屋の奥さんと愛犬のチコちゃんが出迎えてくれる。お茶を頂いている間にあたさんが受付を済ませてくれた。ありがとう。楽させてもらった。 |
内気なチコちゃん | 今宵の宿、富士見小屋到着 |
一休みしたらあたさんが時間があるからアヤメ平まで燧ヶ岳と至仏山を見に行くという。え!まだ歩くの、明日見ればいいじゃんと言う感じだが、明日の天気は怪しいから見える時に見ようと言う。で明日歩くのが大事な妻はおいてけぼりにして、3人で空身で出掛ける。 |
山小屋の奥さんに送られてアヤメ平へ | 燧ヶ岳が見えた |
ちょっときついしっかりした木の階段を登ると、すぐ燧ヶ岳が見えてきた。富士見田代のベンチから見る池越しの燧ヶ岳に感激。簡単に来れそうなので妻を呼ぶことにする。携帯の電波がギリギリで尾根側にすこし戻ると僅かの差で連絡できた。あたさんがちょっと下って迎えに行ってくれる。やさしいんだよとにかく。人にはやさしいんだよってはらっぱさんがぶつぶつ言ってる。 |
感激の燧ヶ岳だけれど、今日一日歩いて、歩く先は何時も青空なのに、自分達の居るところは何時も日陰。山の天気は面白いと言うか微妙だね。それでも我々の見ている風景は、近景の草紅葉も中景の緑も、ちゃんと素晴らしい色があるんだよ。写真に撮ると真っ黒。もちろんこちらを出せば燧ヶ岳は飛んでしまうね。露出は難しいと言うか人間の目は素晴らしいと言うか、しかし誰にでも見たようにきれいに撮れるコンデジも、まだ進化する余地があるってことだよね。 | ||
富士見田代から燧ヶ岳 |
富士見田代から燧ヶ岳 |
この風景4人で見ることができて良かった。しばらく楽しんで三人は至仏山に会いにさらに登り、妻はここから小屋に戻る。 | ||
しゃがむと水に映る燧ヶ岳が見えるよ。 |
大昔(調べたら27年前だった)、この景色を妻と二人で見た記憶がある。初めてだったのと、陽が当って紅葉のコントラストがもう少しよかったのかな、印象に残っている。その時燧ヶ岳はどうだったのだろう。あまり覚えていない。アヤメ平の草原の復元作業も進んでいて、木釘でうちつけたむしろが広がって痛々しい姿だったが、27年後まだ跡は残っているが流石にほとんど復元されていた。一度壊されると復元に30年以上かかるんだね。 | ||
アヤメ平の崖っぷちの木道から見下ろす。 |
アヤメ平のベンチまで来ると至仏山が見えた。燧ヶ岳から景鶴山、平ヶ岳、至仏山、笠ケ岳までよく見える。相変わらず足元は日影だね。しばらく見とれてのんびりする。もうアップを終わっているK2隊のHPに素晴らしいパノラマ写真があるので是非ご覧下さい。 | ||
アヤメ平から至仏山 |
さて帰ろうか。燧ヶ岳を見ながら下る。裾野を伸ばした燧ヶ岳素晴らしいね。富士見田代のベンチまで戻って、まだ燧ヶ岳に見惚れながらダラダラする。向かいの緑の枝によく目立つ太っちょのかわいい鳥がやって来た。あたさんと二人で撮りっこする。最近のコンデジ良く撮れるもんだね。初めて見る鳥で、なんて言う鳥か分からない。帰って調べたがアカハラが一番近いんじゃないだろうか。 | ||
燧ヶ岳を見ながら |
アカハラ? | 富士見小屋が見える、結構遠い。 |
小屋に帰ってビールで乾杯。それでも食事まではずいぶん時間があった。僕もはらっぱさんも飲めないし、妻は自重していたので、あたさんは飲めずに不完全燃焼だったろうね。食事はハンバーグ、サラダに山菜のてんぷら(秋なのにね)、ナスとカボチャの煮物、コンニャクの田楽、花豆、きゃらぶきの佃煮、汁物はすいとん、それにご飯。すいとんとご飯はお代わり自由。すいとんは戦後の食糧難の時食べさせられたけど、何時以来だろうね。ご飯も自宅で炊いたようにふっくら美味しく炊けていた。やはり車で入れる小屋だから普通の山小屋よりはずっと充実している。 |
同宿者はたった一人。燧ヶ岳から三条ノ滝を回って来たというだんじりの岸和田の娘さん。小柄なのに足は速い。アヤメ平の登りで軽く抜かれて、はらっぱさんとあの早さなら鳩待まで2時間なんだろうね。今日は鳩待ちから下りだね。なんて言っていたら帰りにまた抜かれた。ああ同宿だと言う訳。晩、朝ともしっかりお代わりしていた。 |
今夜の宿泊者と機関車の薪ストーブ | あたさんと山小屋の主人 80歳を超えているって? |
山小屋の主人は生まれも育ちも東電小屋だそうだ。小学校に通うまで尾瀬ヶ原が庭だったんだ。凄いね。確か昭和7年の生まれとか言っていたが、こちらは記憶が定かでない。話好きの主人である。 |
夕暮れの富士見小屋 | ランプの宿? |
夕方霧が下りて来た。今日の皆既月食も星空も見えない。富士見小屋をあらためて見ると、外見は古いが大きく堂々としていて、尾瀬ヶ原への入り口として賑わっていた時代をほうふつとさせる。内側は北アルプスの山小屋のような訳にはいかないが、この時期に夫婦で一部屋伸び伸び専用できるようなところは少ないだろう。行く前あたさんに夜は寒くて暗いと脅されたが、その気で行けば全然寒くないし、(霧が出て冷え込まなかったせいもある)、廊下は電気がついていた。部屋の中も独占だからLEDのヘッドランプ点けっぱなしで真っ暗になることはなかった。ただトイレの扉にはちょっと閉口。少し混んだらどうなるんだろう。明日のアヤメ平を楽しみに9時にはぐっすり寝ていた。 |