2012.04.24(火) 高尾山 東京都高尾


 高尾山は東京近郊の人達の山と思っていてあまり興味はなかったが、ミシュラン三つ星認定でシーズンには行列ができる人気の山として、しょっちゅうテレビに取り上げられるようになると、じゃあ一度は行って見ようと、なにやらその気になった。圏央道も高尾山ICまで伸びて、高崎ICから約100km、一時間ちょっとで行ける距離である。何より我等向きの山であることは確かで季節もちょうどいい。

 コース:ケーブルカー清滝駅8:50⇒高尾山駅9:05→展望台9:15→薬王院本社9:50→高尾山山頂10:15→一丁平11:20−11:50→薬王院13:20→ケーブルカー高尾山駅13:45⇒ケーブルカー清滝駅14:00 (所要時間5時間10分)


 圏央道が高尾山ICまで伸びたので、群馬側から車で行くには便利になった。駐車場は京王線の駅前が分りやすかった。

高尾山薬王院山門


 初めての山なのでまだ工事が続く高尾山IC周辺や、いかにも混雑しそうな道の駐車場などまごついたが、とにかく無事ケーブルカー駅(清滝駅)にたどり着いた。京王線駅前の駐車場は分りやすくガラ空きで、ケーブルカー駅までも車道を歩かずに済む。


 ケーブルカーも予想に反してガラガラというか程良い混みようで、時間を待つこともなくスムーズに山頂駅(高尾山駅)まで上がる。沢山ある登山道は一応チェックしたが、まったく初めてなので、高尾山に敬意を表して表参道を薬王院、高尾山山頂に向かう。
高尾山ケーブルカー清滝駅


 まずは文字通りおのぼりさんしてケーブルカー駅の上の展望台に行って見る。東京都心の高層ビルやスカイツリーが見えるはずが春霞でさっぱり、せいぜい八王子までかな。でも花の雰囲気も悪くない。展望台のお土産屋さんは開店準備中だった。


 
シャクナゲ   展望台


 ありましたね。ミシュラン三つ星モニュメント、ずいぶん立派なのを建てたね。男坂と女坂の分岐ではテレビの収録中。いかにも高尾山。まだ高尾山と言えば視聴率が取れるのかな。


ミシュラン三つ星モニュメント テレビの収録中


 歩く人は結構いるがみんな女坂の方へ流れて行き、立派な石段の男坂を登る人は誰も居ない。見栄を張って男坂を登ってみる。


 
薬王院男坂の石段 薬王院山門の仁王様 


 立派な山門では仁王様が歓迎してくれる。薬王院については書き始めるときりがないので省略。とにかく立派な社殿や、見物が沢山あり、桜やミツバツツジや椿やシャクナゲなどのお花も咲いている。一番上の奥の院、浅間神社までは立派な石段を結構登らされる。


薬王院本社(権現堂) 結構石段を登るよ。


 薬王院を抜けてアンテナ塔の下をだらだら登ると、広々した山頂の広場に抜ける。ここまではお土産屋さんの車がたまに登って来るみたいだ。途中我々を追い上げてきて、薬王院をパスして来た小学生達がもう山頂に沢山いた。展望台からは山桜の向こうに富士山がかすんで見える。頭は雲の中だけどね。頭を雲に隠した富士山くらい人を落ち込ませるものはないよね。高速道路からはよく見えたのに。


高尾山山頂 山頂展望台の山桜と富士山?


 まだ10時過ぎなので一時間で行けると案内のある一丁平まで歩いてみることにする。山頂からは帰りが心配なほど一気に下って、その後はだらだらの広い尾根道を歩く。幅4〜6mはある広い道は、メインルートを外さない限り蹴つまづく心配もないくらいいい道だ。(丸太の階段や前日の雨でぬかるんでいるところも多かったが)。行列で登るほど混んだとしても2列位の行列なら譲り合うこともなくすれ違うことができそうだ。しかもその割にこの道は痛んでいない。


もみじ台の茶屋 ミツバツツジ


 歩き始めたら山頂からホラ貝の強烈な音が響いた。なんとひげもじゃの外人さんだ。一渡り吹き終わると我々と同じ道をたまにホラ貝の音を響かせながら、天狗さんのように先へ行ってしまった。もみじ台の茶屋では店の中も外も何人か休憩している人もいる。昔の街道筋の雰囲気だね。多様な人達が自分のペースで自由に歩ける道になっている。我々は何時もの公園の散歩道の感じで歩いた。今は山桜がいい感じに咲いている。鳥の声も途絶えることなく聞こえている。


山桜 花を撮っていても邪魔にならないよ。


 山桜の写真を撮ったり、スミレを探してより道しながら歩いている人が多かった。昔は人のいない山が好きだった。今もそんなところがあるが、一方で人がいた方が心がなごむ。


 
みんな寄り道しながらのんびり歩いている。   若いハイカーも沢山いる。


 なんといっても我らがじじばば世代が主体だが、4,50代も、30代、20代も、さらに若い人達もそれぞれ歩いている。多様なニーズに応えられるような山になっている。この山はそんな特別な環境を持った得難い山のようである。


 
    一丁平展望デッキ:丹沢山塊と富士山?


 山桜に囲まれただらだらの広い階段を登って行くと、そこら一帯が一丁平のようだった。そこここに広場やベンチがあって様々な人達が様々に寛いでいる。尾根の上に広い展望デッキがあって、丹沢山塊と富士山の展望が楽しめるようになっている。その手前に東屋があってテーブルとベンチもある。ここでお店を広げて昼食にする。


   先は城山、陣馬山への道が続いているが、我々はここまで。
道は城山へ続く    


 帰りは来た道を戻り、高尾山山頂を右に巻いて薬王院の高尾山大本坊の横に抜けた。歩きやすい楽な道である。


 
 一丁平の山桜   さあ帰ろう。


 巻き道には様々なスミレが多い。ミヤマシキミやヤマルリソウ、ムラサキケマン、薬王院が近づくとシャガが咲いている。大本坊の山門の横の赤いシャクナゲもちょうどよかった。


   
ミヤマシキミ
ヒスイみたいに輝く瞳があるよ。
  アミガサダケ?


 高尾山のメインストリートをほんの少し歩いただけだが、高尾山が愛される訳が分るような気がした。懐の広い、我々高齢者にも優しい山のようだ。ぜひまた機会を見て訪れたいと思った。





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