2011.07.23(土) 谷川岳(天神尾根) 谷川岳


 大型の迷走台風は前橋にはあまり影響がなく助かった。進路予報も吃驚するほど正確になったね。23日は土曜だったけれど、その天気予報では天気がよさそうなので、谷川岳の天神尾根を歩いてみることにした。それにしても谷川岳にも随分ご無沙汰である。


 コース:天神峠リフト頂上駅10:35→熊沢避難小屋11:25→天狗の腰掛岩12:15→肩の小屋13:15→山頂13:35→ガレ場13:50-14:10→熊沢避難小屋15:50→ロープウエイ山頂駅16:05 (所要時間5時間30分)

谷川岳


 ロープウエイからは白毛門が山頂まで見えたが、朝日岳は雲の中。新しくなったロープウエイに乗るのは二回目で、先回はウィークデイで広いゴンドラを二人占めできたが、今回はそうはいかない。全席に客が座ると、見えるのは対面の人の顔だけ。おしゃべりに夢中の団体さんにはいいかもしれないが、誰も人の顔が見たくてロープウエイに乗る訳じゃない。静かで揺れない乗り心地のいいゴンドラだが、席の配置と向きはなんとかならないかな。


天神平 天神平から見た谷川岳


 天神平はお花畑でシモツケソウやニッコウキスゲ、クガイソウ、クルマユリなどが咲いていて言うことはないが、谷川岳は既に雲につつまれて、まさに消え去ろうとしていた。天神峠までリフトで上がってみたけれど、谷川連峰の上半分はほとんど見えなかった。


シモツケソウ キオン?


エゾアジサイ ヨツバヒヨドリ


 熊穴沢避難小屋の前で小休止。道は険しくなりロープや鎖場をのぼる。このあたりから下界の展望は良くなる。山頂側はすっかりガスに巻かれて展望は絶望的。しかし太陽の光も和らげてくれるからプラスもある。


ニッコウキスゲ イブキジャコウソウ


 天狗の腰掛岩はちょうどあいていたので岩の上で小休止。西黒沢側は一面緑の笹原で薄日を浴びたデテールが美しい。岩の周りはミネウスユキソウやクルマユリ、シモツケソウ、イブキジャコウソウなどが咲いている。西黒沢源頭やザンゲ岩も見え始める。


天狗の腰掛岩付近 クルマユリ


 ガレ場は最後の登り。下の写真を見ると登る人は身体を半分に折って、苦しそうに頑張っている。丸太の階段は使っていないね。下る人は余裕で階段を下っている(結構段差があって大変なんだけど)。我々もゆっくり頑張る。


肩の小屋につづくガレ場   イワイチョウ


 ガレ場の縁に小さなハクサンコザクラの群落がある。むかしヨツバシオガマがたくさん咲いていたと思って寄ったのだが、見当たらなかった。かわりにイワイチョウが咲いていた。


ガレ場の縁のハクサンコザクラ


 肩の小屋の周りは団体さんもいて、人で一杯。ザックを下して小休止。先回来た時はオコジョが出たんだけど、今回は流石にネズミ一匹でなかった。山頂(トマの耳)は満員。それでもみんなマナーがよくなって、山頂の標柱の周りを占領する人はいなくなった。標柱の前では順番で記念写真を撮っている。若い人は面白いポーズを決めてはしゃいでいる。山頂は全く展望がなく隣のオキの耳も見えない。オキの耳まで渡る戦意はもとより失われている。


 やっと山頂(トマの耳)が見えた   山頂の様子


 さて近くの岩の上に場所を確保して昼食と思ったら、もう一本持ってきたはずのお茶のペットボトルが無い。何処かでザックを下した時、落としてしまったらしい。 のどはカラカラでお茶なしには昼食はのどを通りそうもないので、また肩の小屋へ下り、小屋で小さな缶のお茶を3本買った。コンビニの昼食二人分より高いね。こういう時ペットボトルがあると助かるんだけれど、缶しか置いてないのは残念。


 小屋の前のベンチや落着けそうな場所はすべて人で一杯だから、広いガレ場まで下って昼食にした。昼食で余った缶のお茶は500mlのペットボトルに移して帰りの水にした。一休みして下る。
下る


 下り始めたら例によって神様のいたずらか、山頂の上にはとびきりきれいな青空がのぞき、俎ーの稜線も見えて来た。
天神尾根


 ガスが舞って空が開き始めると、積雲が立ちのぼり、色々な表情を見せてくれる。その変化の速さは信じられないほどだ。


 下りで妻が石車に乗って転びかけた時、手に持っていたお気に入りのデジカメを岩にぶつけたらしく、レンズキャップが変形して、羽根が自動で開閉しなくなってしまった。さて困った。最近妻は花の写真を撮るのをすっかり楽しみにしている。壊れたとなれば新しく買うほかない。もうじき誕生日だよ、などとアピールしている。
 俎ーの稜線も見えて来た    


 羽根を爪先で強引に開いて撮ったのが上の写真で、ほかの機能は大丈夫らしい。 試しにレンズを撮影状態にしてキャップを反時計にひねったら、キャップが取れた。キャップの変形を少し直して試してみたら、自動で開閉もできるようになった。やれやれ買い替えずに済んで助かった。僕のデジカメも何度も岩にぶつけたり、落としたりして傷だらけだが、今のところ実用上は何の問題もない。デジカメは結構頑丈にできているらしい。
ガスが舞う中ゴー尾根



 団体さんについて下る。昔はやはり静かな山が好きだった。昔撮った風景写真に人物はほとんど写っていない。人は邪魔ものだった。しかしいつの頃からか、好んで人を入れるようになった。孤独な登山者も、団体さんも、じじばばも、若いグループも見ているだけで楽しい。最近の山ファッション?は変わって来た。何歳から山ガールが山ばばあになるのかな、って、近くの団体さんの小母さん達が議論していたよ。
団体さんと共に下る    



 団体さんに紛れて天神平到着。疲れたけど元気。今日は登り600m、下り700m位歩けたかな。
    クガイソウ(天神平)





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