2010.10.27(水) 鍋割山 赤城山


 台風が来ていて今日を外すと一週間は天気が悪いらしい。少し歩いておこうと赤城山に向かう。一番行き易い鍋割山に登ることにしたが、どうせなら最近歩いたことが無い赤城森林公園から登ってみようと言うことにした。

 コース:赤城森林公園下の林道閉鎖点10:40→森林公園駐車場11:10→芝生広場12:15→荒山高原12:30→荒山山頂一つ手前のピーク13:00-13:20→森林公園駐車場14:35→林道閉鎖点15:00 (所要時間4時間20分)

 国道353号の新井橋付近からの林道を登ると、赤城森林公園駐車場の手前で、道路が閉鎖されていて、駐車場には行けない。未だに工事区間と書かれた看板があるが、もう10年位同じ状態で、事実上廃道に近い。
鍋割山


 昔よく歩いた赤城森林公園の駐車場から鍋割山への道は、林道工事が始まって以来歩いていない。かれこれ10年位になると思う。このHPを始めた8年前、下の図の現在地と書かれたところから森林公園駐車場まで歩いて、工事の様子を見に行ったことがある。この時は間違いなく大岩の崩落を防ぐための工事が行われていた。


全面通行止の看板の図 赤城森林公園駐車場


 それ以来のご無沙汰で、今回はもうとっくに工事は終了しているものと思い込んでいた。新井橋の手前から林道大穴線を使って、鍋割相吉線との三差路(図上の現在地)まで行ってみて、まだ閉鎖が続いていることを知った。前も歩いたのでそこへ車を置いて、大穴の壁の紅葉などを楽しみながら、手入れされなくなったアスファルトの林道を歩く。赤城森林公園の駐車場には、赤城青年の家の方から入った車が7〜8台駐車していた。ご無沙汰は我々だけで、ここから登る人は今も結構多いらしい。


大穴の紅葉 大穴の紅葉


 この駐車場は幹線道路から離れているせいか、落ち着いた雰囲気のいいところで、トイレもあり、中央に広い登山口があって、いかにも森林公園のハイキングコースの入口と言う感じに整備されている。熊に注意の看板があって鈴を出して歩く。歩きだしはかなり冷たい風が吹いていた。


笹を分ける


 このコース出だしがやや急で、ジグザグの階段状の道を登る。勾配が緩んできたところで一昔前に付け替えられた新しい?道に入る。今年は草刈りの手入れが行われなかったのか、場所によっては膝ほどの笹を分けて歩く。 


荒山


 明るい笹原をだらだらと登る。妻は箕輪から荒山高原への道より、このだらだら登りが好きで鍋割山へはよくこの道から登った。鍋割山と言っても山頂までは行かず、途中の尾根の見晴らしのいいピークまで行って、おにぎりを食べて帰って来るのだが。 芝生広場に入ってみると、日当たりのいい灌木の前に座り込んだ男性が一人で食事中。挨拶すると、暖かくて気持ちいいですよ、と笑顔が返って来た。


荒山、荒山高原から 鍋割側の紅葉


 荒山高原へ行く途中でも、下って来た元気な男性と会う。妻は”奥さん綺麗だねえ”とおだてられて大喜び、ちゃんと記録しといてねとのたまう。荒山の紅葉はもう終わったようだ。鍋割山の南東斜面の紅葉が綺麗だが、登りでは真逆光でうまく写真に撮れない。


リンドウ 荒山の紅葉


 荒山高原から鍋割山に登る。視界は広々として紅葉はきれい。リンドウが咲き、マユミの実が赤い。 葉を落とした木に絡み付いたツルウメモドキがその木の実のように沢山実を付けている。うっすらと筑波山が見える。先日長七郎岳に登ったTさんが、スカイツリーが見えたと言うので目をこらしたが見えなかった。


   
マユミ   センニンソウの種


 登っていたら小柄な若い女性が一人で下りてきた。道を譲って挨拶して背中を見て吃驚。おんぶザックの中に真っ白なフリースに頭まで包まれた小さな赤ちゃんがいるのだ。うわ〜赤ちゃん背負ってるの!と言ったら、ハイ筋トレで〜す、とか言いながら、ダブルストックを振り振りどんどん下って行った。今の若い女性の行動力、すごい。


 
ズミの実   ツルウメモドキ


 尾根に抜けると流石に箕輪から登って来る人たちとも合流するので歩く人も多く、団体さんも含めると20〜30人の人達が歩いていた。前日雨だったのに道はほとんどぬかっていなかった。ところが尾根の坂を登っていると、坂の途中がぬかっている。水がしみ出すのかね、などと言っていたら、日陰には立派な霜柱が成長していて、それが溶けていた。 



鍋割山  リュウノウギク


 鍋割山の山頂が見える尾根のピークまで行く。例によってそこでお昼にして引き返す。そのピークに長時間頑張っている主のような人が、あと15分で行けるからと勧めてくれたが、我々にとってはもう十分歩いている。最初から行く気はない。 


地蔵岳・荒山


 地蔵岳も荒山も山頂部の紅葉は終わっているようで、地蔵の北斜面には白く霧氷が付いているのが見えた。鈴が岳、鍬柄山の山麓は紅葉に包まれている。  
    鈴が岳・鍬柄山


 秋の彩りは紅葉に決まっているようなものだが、今の時期ならまだ、木の実、リンドウ、菊の仲間など、紅葉以外にも楽しませてくれるものがたくさんある。 


 
ガマズミ    ヤクシソウ


 ガマズミの実の赤は強烈、昨日の強風で枝が折れたのか葉が枯れかけていたが、実は見事に輝いていた。


   
ノコンギク   ムラサキシキブ


 下の写真のつる草の赤い実(未成熟の緑の実もある)は、初めて見たような気がする。ネットで検索したら、ヤマホロシ、あるいはマルバノホロシ 、ヒヨドリジョウゴあたりらしい。ヒヨドリジョウゴは朝顔型の葉を持つと言うが、そのような葉は一枚も写っていないので、ヤマホロシが正解かもしれない。いずれにしろナス科の植物で、そう言えば実の色はトマトに近いかも知れない。超ミニトマトかな。宝石のネックレスのように輝いている。


   
    ヤマホロシ?


 余談1:林道大穴線は前日の強風でかなり太い枯れ木の枝や葉が散乱していて、走るのに苦労した。で、帰りは鍋割相吉線を下ってみた。途中、最近開通した林道、大倉線の舗装が綺麗で道も広いのでそちらへ入ったら、なんと倒木が道をふさいでいて走れない。簡単にUターン出来るほど道は広くないので、バックで三差路まで戻り、あらためて鍋割相吉線を下ったら、なんとこちらも風倒木がとうせんぼしている。仕方なく大倉線の分岐までまたもやバックで戻り、Uターンして閉鎖点まで登り返して大穴線を下って来た。上の図では三差路からこれも新しく出来た広域農道まで、わずかな距離に書かれているが、実際はかなりあり、うねうね狭い林道を数100mバックで登り返すのは至難の技で、二度と経験したくない。林道は色気を出すとひどい目にあう。曲がりなりにも走れることが確認されている道があれば、贅沢は言わない方がいい。強風や大雨の直後の林道は要注意だね。


 余談2:赤城山トレイルランニングレース今年も10月31日(日曜)に行われるらしい。ただし今年は登山者と出会う山の上は走らないことにしたらしい。赤城森林公園駐車場はその中間のチェックポイントになっているようだ。森林公園から林道が出来る前に使われていた、林道より下の昔の登山道を大倉線との三差路のあたりまで下り、私が駐車した林道の閉鎖点へ登り返すようで、コースの案内が設置されていた。 



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