08.08.07(THU) 池の平・三方ヶ峰 浅間連峰


 今年の夏の暑さもこたえる。その上梅雨は上がったのか上がらないのか、不安定な天気が続く。山や川の遭難も例年になく多いようだ。月山までドライブした疲れと暑さと不安定な天気に戦意喪失して、クーラーの効いた部屋の中に閉じこもっていたが、7日の前橋は朝から珍しく夏らしい快晴で、空模様は安定しているように見えた。やっと外に出る気になって、標高が高いので涼しく、楽に歩けてお花が一杯の、妻のお気に入りの池の平に今年も出かけた。


 コース:地蔵峠、湯の丸スキー場10:30-11:05(車で池の平へ)
 池の平駐車場11:25→池の平11:50→三方ヶ峰12:10→コマクサ岳12:50-13:10→池の平駐車場14:20 (所要時間2時間55分)

 シーズンなので地蔵峠からシャトルバスかなと思って行ったら、ウイークデイのせいか池の平駐車場まで入れた。ただし駐車料500円(普段は無料)。
 
湯の丸スキー場(第四リフト)のヤナギラン
正面は角間山
 三方ヶ峰   2040m
 標高差     100m
 コースタイム 1時間15分


 地蔵峠で駐車場の裏のスキー場に寄り道してヤナギランを見に行く。丁度咲き始めたばかりのようで、往年に較べれば少しは減ったような気もするが、まだまだ見事である。池の平の駐車場に着いてみると、山にはやはり雲が付いていて、雲の流れるままに、晴れたり曇ったりの天気である。曇りだけなら涼しいし、それ程日焼けせずに済むので助かるが、何処かでゴロゴロ言ったら即撤退と決めて、雨具と水だけザックに入れて歩き出す。
残っていたニッコウキスゲ
池の平手前で車窓から


池の平 天気がちょっと微妙 ヤナギラン


 池の平から三方ヶ峰を回るコースは標高差も少なく、危険箇所もないショートコースだから、気張る必要もなく、ただ歩き出せばいい。のんびり歩けば後は自然が遊んでくれる。


クルマユリ 池の平から籠の登山


 湿原まで下るだけでもいいかも知れない。ベンチに座ってゆっくりお茶を楽しむのもいいし、遊歩道を歩くジジババや、自然学級の子供達の行列を観察するだけでも楽しい。日常とかけ離れた環境が、萎れかけた心と体に沁みこんで来て生気を取り戻してくれる。


三方ヶ峰のシモツケソウ シモツケソウ


 しかし何と言ってもこのコースのお楽しみは、のんびり散歩で訪ねる高山植物のお花畑である。数え始めれば限が無いほど、群生したり交じり合い、またひそやかに咲いていて、歩き始めから終わりまで途切れることがない。種類も量も充実していて場所を選ばず何処にでも何か咲いている。


イブキジャコウソウ コマクサ岳付近


 時間が有るからスケッチしている人も居るが、手軽なのはやはりデジカメである。いいモデルを探しては片っ端からデジカメにコレクションする。素人の有難さで、お馴染みの花もいつも違って写っている。後の楽しみが増えるというものである。二人で300枚も撮ってしまったがフィルムカメラではこんな楽しみ方は出来ない。


コマクサ岳から西籠の登山 シオガマギク


 木道で湿原を渡ると、突き当たりに忠治の隠岩という看板が出ている。忠治といえば赤城山かと思っていたら、こんな所まで足を伸ばしていたとは知らなかった(初めて来た訳じゃないんだから前もそう思ったはずなのに、最近はなんでもすぐ忘れるから、何度でも楽しめる)。


マツムシソウ コガネギク?


 少し登って小さな湿原を渡りまた森を登って尾根に抜けると三方ヶ峰で、ベンチがあるから湿原とその向こうの水の塔山、籠の登山を見ながら休憩している人たちが沢山居る。左手に帰りに歩く雲上の丘、雷の丘などと名付けられた尾根が結構高く見える。


 盗難防止の頑丈な金網に守られたコマクサはもう終わりで、替わってイブキジャコウソウやコキンレイカが咲いていた。今この尾根にはシモツケソウがきれいに咲いている。


ハクサンフウロ ノアサミとギンボシヒョウモン


 お花の中を鉄塔のある2095mのピーク(コマクサ岳)まで登って昼食。湯の丸山、烏帽子岳が少しかすんで見える。オンタデが沢山咲いていて、アゲハが飛び回って縄張り争いをしている。


雲上の丘のヤナギランとオンタデ
バックは右から水の塔山、東籠の登山、西籠の登山


 少し戻ってピグミーの森を抜け雲上の丘へ登る。植生が少し変って、ヤナギラン、タカネナデシコ、マルバダケブキなどが目立つ。


タカネナデシコ マルバダケブキとクジャクチョウ


 雷の丘を登り、駐車場へ下る。残念ながらカモシカは出てこなかった。大きな三脚と一眼レフを抱えた一団が、先生の指導で花や蝶を狙っている。何とか雷には遭わずに済んだ。


池の平駐車場
後ろは籠の登山
ヒョウモンチョウ





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