07.06.12(TUE) 高 峰 山 浅間連峰


 車坂峠から黒斑山に登る途中、振り返るとお隣の水の登山、篭の登山、池の平、三方ヶ峰、その先の湯の丸山などが見える。しかし一番近くにあるはずの高峰山を意識したこともなかったし、カメラを向けたこともなかった。高峰山はそんな地味な山である。車坂峠まで上がってしまえば山というより丘のようなものだが、菱野温泉付近のパークラインから見上げる高峰山は、信じられない程鋭く威圧するように高く聳えて、間違いなく高峰山であることを教えてくれる。


 コース:駐車場10:25→尾根の休憩所10:50→高峰温泉分岐11:10→山頂11:35-12:05→高峰温泉分岐12:30→尾根の休憩所12:45→駐車場13:00 (所要時間2時間35分)

 駐車場:高峰高原ホテル、高峰自然観察センターの前の展望のいい駐車場。
 登山口:自然観察センターの裏の、木の古びた鳥居が登山口。右手にトイレあり。
高峰山:尾根の休憩所から


 山渓の4月号に浅間連峰のコースガイドがあって、ヒメシャジン咲く花の百名山と紹介されている。ヒメシャジンは時期が合わないが、5月には唐松の新緑とアズマシャクナゲが登山道を彩る、ともある。もう6月だが先日の御座山の様子からすると、ほぼ同じ標高で少し北だからシャクナゲが咲いてるかもしれない。歩行時間が往復1時間15分、標高差はわずか130m位だから、多少体調が悪くても(また背中が痛い)問題なかろうと、妻と二人、梅雨入り前の最後の晴天に、またのこのこ出掛けてみた。(例によって山には雲が付き晴天ではなかったが)


ハクサンイチゲ 尾根の上の道


 登山口から味気ない高峰高原ホテルの裏を通って唐松の林を一登りすると、すぐ展望のいい尾根の休憩所に着く。古びた木のベンチなどがある。期待していなかったハクサンイチゲがあちこちに咲いていた。コイワカガミも咲いている。歩きやすそうな明るい尾根道が続いていて、一つ先のピークに先を歩く似たような二人連れがいるのが見えた。


 高峰温泉への分岐(粒が平)を過ぎるとシャクナゲの木が増えてくる。特に西側の急な斜面はシャクナゲの林のようになっている。ただしその割りに咲いている花はほんの僅かだった。まだ早いのかも知れないが花付がよくないことも確かだ。毎年通えば吃驚するような当たり年にぶつかることもあるのかもしれない。妻も気に入った(簡単なので)山だから、これから通うことにしよう。
シャクナゲ


 シャクナゲのほかにはムシカリが咲いている。ミネザクラも残っていたがほとんど終わりである。なだらかにうねる広い尾根を進むと、尾根が狭くなって大きな岩が3か所ほど出てくる。手前の高い岩のうえで前を歩いていたご夫婦が食事中だった。真ん中の岩の上に山頂の標識が立っていた。その先の少し下った岩の陰に、佐久平を見下ろすように高峰神社の祠が祭られていた。お賽銭を上げて手を合わせる。
シャクナゲ


 山頂の標高は2092m、その手前の尾根は無銘峰で2106mである。ほとんど一連なりの尾根なのに、なぜ低い所に高峰の名前を付けて、高い所が無名峰なのだろう。
山頂 山頂の祠(高峰神社)


 高峰山は素晴らしい展望台である(はずだ)。しかし例によって濃い霞で遠くの山はほとんど見えない。このコースは危険な所がまったくないので、空気の澄み切った冬スノーハイクも楽しいかもしれない。八ヶ岳も、富士山も、北アルプスもしっかり見えるはずだ。浅間山(中央火口丘)は黒斑山とトーミの頭の間から僅かにのぞいていた。


山頂からの展望
剣が峰とトーミの頭
 チェリーパークラインはレンゲツツジが咲いている。湯の丸山のレンゲツツジももう始まっているかもしれない。


 帰りに松井田辺りを車で走りながら妙義山の景観を楽しんでいたら、ヘリが一機山肌すれすれに飛んでいる。また遭難でなければいいがと思っていたが、帰ったら妙義山で遭難のニュースが流れていた。松井田の72歳の女性だと言う。今年の群馬の山での遭難は既に死者・行方不明8人という。




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