07.05.03(THU) 天狗岩 西上州


 腰痛も背中痛も風邪も治って何とか普通に散歩できるようになったので、昨年シラケ山から見下ろした天狗岩まで歩いて見ることにした。アカヤシオの様子はどうなんだろう、楽しみに出かけた。


 コース:登山口12:35→避難小屋13:05→烏帽子岳コース分岐13:40→山頂13:45-14:25→ニリンソウ群生地14:45→避難小屋15:00→登山口15:20 (所要時間2時間45分)

 避難小屋が分岐点になっていて、ニリンソウ群生地を経由して山頂に至るコースと、烏帽子岳への縦走コース側から登るコースがあって、周回することができる。ニリンソウ群生地コースのほうが最後の登りが直線的で急勾配である。どちらもよく整備されていて道案内もある。

 駐車場:下仁田側からだと湯ノ沢トンネルを抜けて、すぐ左折して林道を登り返す。国民宿舎やまびこ荘からさらに少し登った右手に10台分くらい。3日は他に道路沿いにずらりと車が駐車していた。簡易トイレがある。登山口は駐車場の手前。

天狗岩展望台からの展望
烏帽子岳・右に三ツ岩岳


 湯ノ沢トンネルは2004年に開通したらしい。下仁田から入って南牧村の磐戸と上野村の白井を結ぶこのトンネルは、辺境の林道のトンネルのイメージとは無縁な、そこだけ100km/hでぶっ飛ばしても問題なさそうな、あきれるほど立派な直線の長いトンネルである。ともあれこのトンネルのお陰で、前橋から西上州の最奥部に達するのに1時間10分しか掛からなかった。
 3日はゴールデンウイーク中で、しかも午前中は雲ひとつない好天だったから、道路まで駐車した車で一杯で、この山が手軽なハイキングコースとして人気の高いのが分かる。僅か1時間で登れる山だから、既に降りてくる人も居るし、午後は笠丸山などと掛け持ちで登る人も居るから、駐車場所を探してウロウロしているうちに出て行く人もいる。登山口は駐車場の手前の沢の入口で大きな案内板が立っているのですぐ分かる。新緑が萌え始めた沢沿いの歩き易い道を進む。奇麗な水が流れていて、大きなガマガエルがもう一匹を背中に乗せて水辺の岩の上でのそのそしている。
 


 途中に避難小屋(ほぼ廃屋に近い)があるが、ここが分岐点でニリンソウ群生地を経て山頂への道と、烏帽子岳への縦走コースから山頂へ登る道が分かれる。我々は縦走コースから登ってニリンソウ群生地を下ったが、周回するなら逆のほうが合理的かもしれない。ニリンソウ群生地コースのほうが山頂手前の勾配がきつい。どちらへ行っても避難小屋辺りから少し山道らしい勾配になってくる。遅かったので下ってくる色々な沢山の人たちとすれ違った。
 
避難小屋


 我々が最後かなと思っていたら、競争して登ってくる地下足袋をはいた空身の親子に追い越された。急勾配でお父さんをぐっと引き離した中学生くらいの男の子の、お父さんを振り返った得意そうな顔が楽しかった。たくましいお父さんが後からゆっくり登って来たが、挨拶しながら軽々と我々を追い越していった。
 更に登るとおこもり岩への分岐と烏帽子岩への縦走コースの分岐がある。共にしっかりした道案内がある。
烏帽子岳への縦走路


 縦走コースへの分岐を過ぎるともう右手の崖の上が天狗岩山頂である。アカヤシオが沢山咲いているのが見える。山頂手前の尾根の上にアカヤシオの大木があり背景に両神山が見える。狭いベストポイントに二台のお揃いの三脚と645判の一眼レフを据えた同年代のご夫婦が居た。月に2度、プロの先生に付いて勉強中だそうで、写真コンテストに写真を出すには先生の許可が必要だとのこと。そこまでまだ行っていないと言っていた。カメラ道具一式で15kgほどになるという。


両神山とアカヤシオ 展望台へ渡る鉄の橋


 山頂は潅木の疎林に囲まれて展望がなく誰もいない。その先にこんなところによく作った思うような鉄の橋があり、その先の岩峰の頭、展望台へ渡れる。ここからは西上州の北東側の展望がいい。西側は昨年登ったシラケ山が視界を蔽っている。3日の午後は遠くは霞んでしまい、浅間山もぼんやりとしか見えなかった。
展望台と占拠してお食事中のハイカー


アカヤシオ
右奥の黒い木の下が山頂。
石の祠が一つある。


 下りはアカヤシオの尾根から案内に従って二リンソウ群生地側に下る。しばらくは急な真っ直ぐな下りで、鞍部からここも案内に従って右の広い沢を下る。その下のよく手入れされた広い唐松の植林地がニリンソウの群生地で、丁度咲いていたが、広いから数は多いが密度はそれほど高くない。少し時期が早いのかもしれない。下の写真は特別密度の高い所を選んで写真を撮った。途中に湧き水がありコップが置いてある。美味しいと言って飲んでいる人たちもいた。
昨年登ったシラケ山


ニリンソウ群生地のニリンソウ 避難小屋より下の沢沿いの下り
もう登山口は近いし天気は穏やかで、ゆとりのある安全なコースなので、みんな遊び半分と言う感じ。一瞬ミソサザイがやってきて飛び去った。



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