07.03.01(THU) 四阿屋山 奥秩父


 四阿屋山には昔、一度だけ福寿草園に来たことがある。そのときも駐車場まで車で上がって四阿屋山も登るつもりで来たのだが、どういう理由だったか咲きかけの福寿草だけ見て帰ったのを覚えている。雪国育ちの妻には福寿草は春を告げる懐かしい花だが、三浦半島で育った私はそれまで福寿草を見たことがなかった。


コース:福寿草園駐車場10:10→両神神社奥社10:45→山頂11:05-11:15→両神神社奥社11:35→福寿草園12:00-12:20→駐車場12:30 (所要時間2時間20分)


駐車場・登山口:国道299号側から来れば両神神社の社の手前を右折して、舗装林道を登る。福寿草園への案内が沢山あるのでわかり易い。駐車場は2面あって30台程度だろうか、トイレあり。
四阿屋山山頂から両神山


 四阿屋山も堂上のセツブンソウ園も初めてだ。昨年Tさんから教えてもらって、長年の懸案になっていた四阿屋山登山と一緒に見に行こうとタイミングを見ていた。例年2月下旬から3月下旬だそうだが今年は暖かい。2月20日には秩父に出かけたHさんからもう咲いてたよ、と写真が送られてきた。しかし出掛けたのは3月1日でちょっと心配ではあった。


 四阿屋山には福寿草園の駐車場から登った。駐車場から福寿草園へ続く舗装林道を少し行くと右手に登山口がある。そこをすぐ上の尾根まで登る。後は分岐がいくつかあるが案内板がしっかりしているから、案内に従って登るだけである。15分ほどで福寿草園分岐、目の下に福寿草園が見える。駐車場で先に歩き始めた4〜5人の女性グループが福寿草園にいるのが見えた。 
登山口駐車場


 さらに10分弱で展望広場、切り開かれたベンチなどがある斜面で、柵の中に福寿草や何故かクリスマスローズが一輪咲いていた。ここからは武甲山が見える。さらに10分ほどその上のだらだらの長い丸太の階段を登ると両神神社奥社がある。まずはお賽銭を上げて登山の無事を祈る。10人程の下ってきたグループとすれ違う。その先の尾根にも道があるらしいが急坂につき登山禁止の立て札がある。


両神神社奥社 鎖の登りの始まり


 立て札の左を少し巻くように下ると鎖の付いた急な崖登りになる。古い鉄の鎖だが固定用のシャックルのピンに針金で一本一本丁寧に回り止めがしてあり、頼りにしても間違いはなさそうである。これを頼りに登ると手を放した時になんとなく不安定な感じがして怖いが、それほど不安定な所はない。ステンレスのしっかりした鎖を何10mも設置している崖を何箇所か知っているが、最近の何でも持っていってしまう金属泥棒のことを思うとちょっと心配になる。山の鎖だけはもってかないでよ。


四阿屋山山頂 山頂から二子山


 鎖の崖を尾根まで登ると大堤からのコースとの合流点で、大堤側には初級者通行止の立て札がある。そこから鎖のある痛んだ急登を10〜20m登るとその先が山頂である。怖がりの奥さんを連れたご夫婦が降りてきた。駐車場から標高差200m弱、我々の足でも1時間掛からなかった。
 急な崖の上の雑木に囲まれた山頂は狭いが、両神山と二子山がよく見える。すぐ下に展望はなさそうだが休憩用のベンチの置かれたスペースもあった。確かに何人か登山者がいたら窮屈で食事する場所もない。我々が到着した時は誰もいなかったが、すぐ単独の男性が登ってきた。埼玉の人で花には余り興味はないといっていたが、その後福寿草園でも、節分草園でもその男性と一緒になった。食事には時間が早く更に次々人が登ってくる気配だったので、余り長居せずに来た道を下る。


福寿草園のロウバイと寒紅梅 サンシュウユ


 福寿草園への分岐から、福寿草園へ下る。ロウバイも福寿草ももう旬は過ぎているがまだ残っている。寒紅梅が見頃、サンシュウユが咲きかけていた。福寿草園のベンチで昼食にして一休み。舗装林道を歩いて駐車場に戻る。山のあちこちに植えられた寒紅梅がアクセントになって奇麗だった。


福寿草 寒紅梅


 既に3月1日のときタマ日記で紹介したが、車で堂上の節分草園へ回る。この時期の福寿草園と節分草園は、道沿いにずっとのぼりを立てて集客しているから、道はすぐ分かる。すぐ前の駐車場がちょうど一杯(20台位?)になるく程度の混みようで、かなり賑わっていた。


 カメラ教室の生徒さん達なのだろうか、年配の女の先生の大声の指導でみんな腹ばいになって、熱心に撮影している。別の場所では大きな三脚に一眼レフを据えた、おじさんが周りの見物の女性達にファインダーを覗かせて大サービスをしている。何処かのコンクールで入賞したことがあるんだそうだ。僕達も参考に覗かせてもらった。逆光の中にニリンソウのように二つの花が揺れていた。僕のデジカメを見て”そんなんで撮ったって写真なんか撮れやしねえよ。狙いが絞れねえんだよ。俺なんかもう写真の題名まで決めているんだ。ふたりって題なんだよ。”と大声でおっしゃる。”へえ〜素敵ねェ”と周りの女性達から合いの手が入る。ちぇっ、やってらんねえよ、人様のことは言えないがみんな太平楽だなあ。それよりちょっとどいて僕にもいい場所を使わせてよ。
堂上の節分草


 四阿屋山は適当にスリルも有って歩いた気分になれるし、山頂からの両神山・二子山の展望もいい。春の花もあふれていて、年甲斐もなくプールではしゃぎすぎて太ももの筋を違え、下りは痛々しいように見えた妻も、いい山だったと大いに満足していた。何より短時間で登れたのが良かったようである。



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