06.11.03(FRI) 水晶山 四万


 四万温泉の一番奥、稲包(裹)神社の裏を登り、不納山の山腹を巻いて水晶山に行ってみると、水晶山は山と言うより山腹に残った小さな岩の頭だった。周りの木々に隠れて見えないようなところである。登山道は整備されている割りにはあまり歩かれていないようで、厚い落ち葉がふかふかで気持がいい。神社の裏山の森といえば暗い杉山のじめじめした感じを連想するが、急斜面もある割には広々と乾燥した森で、コースタイム2時間15分程のハイキングだから、紅葉を楽しみながら気楽に歩ける道である。


 コース:四万川ダム下の公園の駐車場10:10→稲包裹神社10:25→水晶山分岐11:35→水晶山12:00-12:20→中井登山口12:55→なが井(そば屋)13:10-13:40→稲包神社14:05→駐車場14:20 (所要時間4時間10分 コースタイムは2時間15分程度)

 駐車場:ダムの下の公園の、広々した舗装駐車場を使わせてもらうのが分かりやすく、安心して駐車できる。紅葉シーズンの3連休の初日だが、この駐車場はガラガラだった。トイレあり。
 四万温泉の中の道は狭いので、四万川ダムへ向う快適な道を湯薬師トンネルを抜けるまで走り、右折して”ゆずりは大橋”を渡るのが走り易い。行過ぎてしまったら、ダムの上の駐車場の手前を右折してもダムの下に下ることが出来る。
四万川ダム堤体下の公園


 四万温泉周辺の山も紅葉の綺麗な所である。今年は遅れ気味とも聞くので紅葉には少し早いかとは思ったが、まだ歩いたことのない水晶山を歩くことにした。頑張って不納山まで登ろうというより、帰りに温泉に入ってのんびりしてこようと言う気分である。


小泉の滝 稲包(裹)神社


 駐車場から稲包神社まで車道を戻る。神社の鳥居の前に東屋のような観瀑台があって、そこから小泉の滝と言う小さな滝が見える。車やタクシーで来た人たちが何人か覗き込んでいた。道を横断して鳥居のある階段を登ると奥に稲包神社の社がある。小さなかわいらしい神社で社の中に古い祠が納められている。お賽銭を上げて無事を祈る。登山道はこの社の真後ろにある。


落葉高木の急斜面を登る。 遙かなる稲包山


 神社の裏山はかなりの急斜面だが道はジグザクで幅も広いから楽に登れる。尾根に出ると稲包山など周囲の山や、すぐ下のダムや奥四万湖が見えるが何れも木々の枝にさえぎられて写真を撮るのは難しい。


水晶山分岐
直進すれば不納山、右折すれば水晶山
落葉高木の森


 しばらく登ると案内があり分かり易い分岐がある。直進すれば不納山、右折すれば水晶山である。山腹を巻いてゆく水晶山への道は、杉の植林地もあるが、大部分は明るく藪のない広々した落葉高木の森で、危険な箇所はまったくない。


山頂の岩の上の祠 山頂からの展望;不納山の前尾根


 少し尾根っぽいなだらかな坂を下るとその先端が水晶山で、2〜3mの高さの岩頭に手すり付きの鉄の階段が設けられている。岩頭には風化から残った祠の残りがケルンのように積まれている。山頂からは不納山側の展望が良く、四万温泉の旅館街は木の間ごしにみえる。岩頭で一休みして軽い昼食を取った。
 帰りは岩頭の手前の案内に従って、右手の急な斜面を下って中井口に向う。この急な斜面側から見ると、この水晶山の岩頭はかなり高さのある大きな岩であることが分かる。こちら側から登って岩頭に立てば、水晶山という印象になるかもしれない。こちらの急斜面も落ち葉の積もった広々した歩きやすい道である。


水晶山からの下り道 中井登山口


 ほぼ下りきって傾斜がゆるくなるあたりで、中井側から登ってきた同年輩か、少し若そうな4人連れの男女と出会ってお喋りをした。今回この道で出会ったのはこの人達だけである。手入れされた植林地を歩くようになるとすぐ中井登山口である。そこまで舗装林道が来ている。広い林道を下ると集落のある分岐に出る。集落を突っ切っても稲包神社に戻れるようだが、道なりに四万川のほうに下ると”なが井”というお蕎麦屋さんの角に出る。
 前にも寄ったことのあるお蕎麦屋さんだったのでまた寄ってみた。店は普通の民家で入口も狭いし中は和室なので、登山靴にザックを背負っていては気がひけたが、中には似たような人も居たし後からもやってきた。ここでおそばを食べ、のんびり四万川沿いの車道をダム下の駐車場まで戻った。
奥四万湖と不納山


 時間が有るので、日帰り温泉はまだ入ったことのないダムの上の”こしきの湯”へ行ったら、流石に紅葉シーズンの連休初日で、駐車場はおろか狭い道路の片側にもずっと駐車した車があってUターンもままならない状況である。あきらめて何度も寄った一番下流の”清流の湯”で汗を流してきた。






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