06.03.31(FRI) 陣見山 北武蔵


 腰に負担を掛けずに山歩き気分の散歩が出来て、春の花にも遇える山として北武蔵の陣見山へ出かけた。下から歩けばかなり歩きでのある山なのだろうが車で尾根まで上がれるから、歩行距離は往復1.5km、標高差100m位。ふもとの秩父鉄道ひぐち駅近くで荒川を渡ると対岸に長瀞カタクリの郷がある。


 コース:榎峠より山頂に近い尾根の林道の三叉路10:00→山頂10:25→三叉路11:55

 国道140号線を長瀞に向かい、秩父鉄道ひぐち駅に近づくと左手に荒川を渡る橋が見えてくる。その橋へ向う左折の踏み切りのすぐ手前の三叉路を右に入る。道なりに野上下郷を通り抜け林道を尾根まで登る。尾根の三叉路に北武蔵ハイキングコースの標識と陣見山への案内があった。駐車場はないが乗用車2,3台なら路肩に止められる。三叉路にも山頂にもトイレはない。

 長瀞カタクリの郷へは140号から逆に左折して踏切を渡り、荒川を橋で渡ってT字路を左折すると右手に広い駐車場があり、奥の右手にカタクリの郷入口がある。入場料380円。簡易トイレあり。
アブラチャン?
ダンコウバイ?

 秩父から奥武蔵と言われる辺りの1000m以下の山の尾根という尾根は、全てと言っていいほど林道が通っていて、ハイキングコースもずたずた、歩いても感興をそがれることおびただしい(なんてまだ全然歩いていないんだけど)。しかしエアリアマップを開いてみても林道のない低山を探すのはむずかしい。しかしまあお陰で簡単にどの山へも日帰りで行けるようになったし、腹立たしいが腰痛持ちも山歩きの気分だけは味わえる。


陣見山ってこんな山
中央のアンテナの下が山頂
ハイキングコースの雰囲気


 実は山より先に長瀞カタクリの郷に着いた。入場しようと思ったら入口の小屋で料金を徴収している小父さんが、すまなそうな顔をして”今日は寒くてねえ、カタクリは一杯あるんだけど花が開いていないんだよ。”と言う。午後の方がいいと言う。先日の武蔵丘陵森林公園の入口の小母さんもそうだったけれど、自動発券機のようにただお金を取るだけでなく、入場者の気持になって一言声をかけてくれる、昔ながらの日本人の気持を持った人がまだいてくれるのを知るのは嬉しい。それで先に山を歩くことにして稜線まで車で登った。


スミレ
散策中に見つけた唯一の花
赤城山遠望


 林道の三叉路には車も人も居ない。ハイキングコースはすぐ分かったので車をそこにおいて、何も持たずスニーカーで歩き出す。雑木に囲まれた乾いた感じのコースですぐ下の林道と並行している。向かいの尾根にアンテナが立っていて山頂の位置が分かる。右側の木の間越しに荒川が光っている。途中の小ピークからは少しガスっていて残念だが、お馴染みの榛名山から赤城山までの雄大な風景が見えた。高崎、前橋、伊勢崎の街のある平野が、まるで盆地のような感じである。前橋のランドマーク、県庁ビルも肉眼で確認できる。左手に岩谷洞への分岐を過ぎて少し急な道を登ると山頂である。その急なのぼりで山頂から下ってくるマウンテンバイクに乗った人に出会う。後輪を横滑りさせながら慎重に下って行った。


木の間越しの荒川(長瀞) 山頂


 山頂は杉林の中で展望はなく、後ろには無粋なアンテナがあり、まったく山頂としての魅力はない。ハイキングコースの三叉路になっているようである。早々に来た道を下る。山頂手前の勾配のない少し広い尾根の道の両側に、白いティッシュの花が咲いている。物陰でもなければ草むらの中でもない。見通しのいい道のすぐ両わきにあきれるほど沢山ある。まさか団体さんで来て一緒にした訳ではないだろうが、生理現象だからするのは仕方がない、中には一緒に大もして、次の人のためにここにあるよと教えるために親切で置いたのかもしれないが、せめてティッシュは持って帰ろうではないか、小母様方。


   峠までの林道で見つけた花


スミレ キケマン


 案内書の口絵の写真と同じ場所を探して撮ったが、ちょっと時期が早くて奥のサクラが咲いていないのとナノハナもまだ少し咲き方が足らなかった。いずれにしろこの菜の花畑、期待したほど広大なものではない。
野上下郷の菜の花畑と大平山


 長瀞カタクリの郷に戻って、”カタクリ開きましたか”と小父さんに声をかけると、”いやー今日は気温が上がらなくて”と申し訳なさそう。一緒にいたもう一人の若い人が10℃以上にならないと開かないんだよ、と教えてくれた。それでも折角来たので入ってみると、やはり6割方の花はツボミを閉じていて、完全に開いた花は少なかった。しかしまあ綺麗な写真が撮れたから満足である。一緒にあるニリンソウも早いものは花をつけているが、まだほとんどはツボミである。何人かの人とは一緒になったがカタクリの郷の人出は少なかった。
長瀞カタクリの郷のカタクリ




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