05.07.19(TUE)〜22(FRI) 槍ヶ岳 北アルプス


 梅雨明け10日といわれる好天に3泊4日で槍ヶ岳に行こうと昨年から狙っていたが、昨年はチャンスを逸してしまい、結局1泊2日で行かれる北岳になってしまった。ことしは天気予報のお日様マークが4つ並んだのを見てチャンス到来とばかり、4時起きで5時には家を飛び出した。


コース:
 一日目:上高地9:10→徳沢園11:20→横尾山荘12:40→槍沢ロッジ14:40 (所要時間5時間30分)
 二日目:槍沢ロッジ6:15→天狗原分岐8:50→ヒュッテ大槍分岐10:10→槍ヶ岳山荘12:25 (所要時間6時間10分)
槍ヶ岳山荘13:10→槍ヶ岳山頂13:40-13:50→槍ヶ岳山荘14:15 
 三日目:槍ヶ岳山荘6:10→大喰岳6:55→中岳7:30→天狗原下降点8:55→天狗原分岐11:40→槍沢ヒュッテ14:20 (所要時間8時間10分)
 四日目:槍沢ヒュッテ6:35→横尾山荘8:00→徳沢園9:32→明神10:47→上高地11:50 (所要時間5時間15分)

 沢渡の直前でがけ崩れで道は交通止め、林道を乗鞍高原から白骨温泉回りで沢渡に入る。時間は掛かったが意外とスムーズに沢渡第二駐車場に入れた。


槍ヶ岳:天狗原付近から


 今年は上高地への基点、沢渡の手前の道路が崖崩れで交通止めになってしまい、迂回路で沢渡に入れることは分かったが、何時に上高地へ入れるか不確定な所があった。取敢えず行ってみるしかない。高速をぶっ飛ばしていてふと気が付いたら、エンジン点検要の警告灯が点灯している。ありゃ!!である。この車もとっくに9万キロは越えている。いよいよ駄目かな、と心配になる。エンジン音、冷却水温度異常なし。しばらく様子を見たらそのうち警告灯も消えてしまった。オイル交換も忘れていたので油量が減って車の傾き加減でセンサーが反応したのだろう。どっちみち1回は燃料補給も必要なのでどこかでオイルも補給しよう、とSAに入れたが24時間営業とばかり思っていたSAのガソリンスタンドも早朝のせいかまだ開いていない。妻の目が冷たい。まあいいやと気にしながら走る。何時ものことながらどじである。

 7時過ぎに松本IC、迂回路経由で8時20分頃、沢渡第二駐車場着、ICから沢渡までの所要時間は通常の倍くらいだろうか。時間は掛かったが意外とスムーズに入れた。時間に押されて給油は後回しにしたら白骨温泉からの下りで、今度はガソリンの警告灯が点灯してしまった。
 駐車場はガラガラでバスが来ているのかどうかも心配な雰囲気。駐車場の親父さんに聞いたら、時間通りかどうかははっきりしないが来てるよ、とのこと。準備してバス停に向って歩き始めたらタクシーの運ちゃんが飛んできて、帝国ホテルに一台回送するから、いくらでもいいから乗ってかないかと言う。バス代と同じ一人千円で乗せてもらう。
カッパ橋:19日
天気は今一


 タクシーの運ちゃんの話だと、迂回路は大型車のすれ違いが出来ないので、4箇所ほどで片側通行規制をしているが、そのおかげでちょっと車が入ると大渋滞になってしまい商売にならないと言う。今日は空いていてよかった。がけ崩れ箇所は昼夜兼行で復旧工事を行っており、24日(日)には開通する予定だと言っていた。(実際には27日に開通したようである。)9時ちょうどにバスターミナルに着いた。タクシーのおかげで失ったと思った時間を取り返すことが出来たようで、ほぼ期待通り9時に上高地到着を実現できた。前橋の自宅から上高地までほぼ4時間である。


 バスターミナルは相変わらずバスで一杯である。その割には込み合った感じはしなかった。すぐ梓川沿いに出て河童橋に向う。相変らず水はきれいだ。何時もより多めの水が滔々と流れている。残念ながら雲があって岳沢から穂高岳のお馴染みの風景は見えなかった。
 カッパ橋で記念撮影してキャンプ場を抜け明神に向かう。歩き出してすぐ、笹薮の森の中でサルの群れに出会った。写真のサルは母親ザルで人を恐れもせず、道端の笹薮で笹の新芽を夢中になって食べていた。近くの小枝の上で子猫ほどの小猿がキーキー鳴いていたがほったらかしである。大きな木の上にも成獣のサルが何匹も乗っていた。日光のサルのように人に食物をねだるようなそぶりは見せないので、幸い餌付けはされていないようだ。
上高地のサル

 明神でひと休み。登る人既に下る人で20人程度の人達が休んでいる。横尾泊まりだろうか隣で休んだ同年輩の女性は、昨日槍の穂先で360度の展望があったんですよ、と嬉しそう。ソフトクリームを食べている人が多い。
 梓川の清流を楽しみながら徳沢園に向かう。道は車の入る道だから歩きやすい。妻が元気良く張り切っているのがよく分かる。この調子で4日間持つのかな、ちょっと心配になる。沢山の下ってくる人たちとすれ違う。道端にセンジュガンピが咲いている。
 徳沢園でコンビニのおにぎりで昼食にする。食後にコーヒーを入れてもらったが、美味しいコーヒーでゆっくり楽しめた。山鳩が二羽登山者の食べこぼしを探して遊んでいる。一羽は足が悪いようだ。
明神


徳沢園のウツボグサ 徳沢園


 徳沢園から森の中の支流を渡り、歩きやすい梓川沿いの道を歩き、涸沢への分岐点横尾山荘に着く。真新しいきれいな小屋である。14〜5人の登山者が休んでいたが前庭が広いので閑散としている。上高地から明神、徳沢、横尾間は、道もよくいずれも適当な距離に小屋が並んでいて、トイレも水も心配ない。気楽に歩ける範囲である。
横尾山荘


一の俣の橋の付近:ニッコウキスゲ クルマユリ


 横尾を過ぎると少し山道らしくなる。ウバユリの森(3箇所くらい群生している)を抜け、一の俣、二の俣の橋(両方とも鉄の橋でつり橋ではない)を渡り、清流の沢沿いを登る。やがて沢の両側の崖が高く鋭くそびえ、いかにもU字谷という深い谷の底を進むようになると一日目の宿泊地、槍沢ロッジ到着。14時40分だった。
 槍沢ロッジも真新しい綺麗なロッジでほっとする。早速宿泊の申し込みを済ませ、寝場所の指示を受ける。2段ベット?の上の段で、一枚の布団を占有できた上、5人分のところ4人で使用なので伸び伸び寝られた。
 風呂は3時からで時間を分けて男性、女性が入る。ステンレスの6〜7人は入れそうな巨大な浴槽が二つある。石鹸やシャンプーは使えないが、ゆっくり汗を流すことが出来て生き返る。
 食事は夕食朝食とも5時からで(帰りに泊まったら5時半になっていた)、食事は例によって粗末なものだが、ご飯、味噌汁ともお変わり自由、お隣の男性は4杯もお変わりをしていた。何時も一杯の私も頑張って二杯食べた。
槍沢の清流


 トイレは廊下続きの別棟だが、ほんとに清潔で匂いも無い。大の個室も広々していて言う事なし。山のトイレも良くなったものである。混む時は廊下は勿論トイレの中でも寝ていた、などという話を良く聞くが、このトイレなら私でも寝られるかもしれない。
 階段の途中に有料の携帯用の充電器がおいてあるが、デジカメ用のパッテリの充電は、聞いたら”ご遠慮いただいております”と断られてしまった。これは槍ヶ岳山荘でも同じで、これで撮影枚数はえらく制限されてしまった。何とかして。
 参考までに携帯は谷筋は駄目だが稜線では使えた。
槍沢ロッジ




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