04.05.27(THU) 白毛門 谷川連峰

 二子山を一緒に歩いたOさんと谷川岳の展望台、白毛門へ出かけた。白毛門は始めてである。Oさんは一度遅い時間に出かけて時間切れで撤退したことがあるそうで、それなら今度完登しようと言うことになった。 山登りは大成功だったがいい気分で帰ってきて、さてデジカメのデータをコンピュータに取り込もうとしたらコンピュータがうんともすんとも言わない。電源は入るのに画面は真っ暗、僕は真っ青、地獄に叩き込まれたような気分である。

コース:登山口7:00→松ノ木沢の頭9:30→白毛門10:35-11:35→松ノ木沢の頭12:15→登山口13:50  (所要時間6時間50分)


駐車場は土合駅からJR踏み切りを過ぎて、道が大きく左にUターンして土合橋を渡る手前を右折すると広大な非舗装の駐車場に入る。トイレは無い。駐車場の一番奥が登山口。
白毛門山頂から笠ヶ岳・朝日岳

 白毛門の標高差1000mの一気登りと言うのは妻の趣味じゃない。僕は向かいの同じような一気登り巌剛新道を一人で登ったが、こちらは名にし負うマチガ沢を間近に見ながら谷川岳の山頂に抜けると言う晴れがましさがある。それに対して白毛門には山とも岳とも名が付いていないし、群馬県の地図を見ても白毛門には山を示す▲印も付いてない。笠ヶ岳・朝日岳へ登る途中の出っ張り程度にしか扱われていないのである。かといって笠ヶ岳・朝日岳まで日帰りする自信はないし、谷川岳の展望台としての興味はあったがOさんが登ろうとしたことを知るまで先延ばしになっていた。


駐車場から一の倉岳の眺め
巨大な針葉樹:ゴヨウマツ?

 登山口から東黒沢の小さな橋を渡ると道はすぐ左に樹林帯に入り、松ノ木沢の頭までほとんど蛇行も無い一気登りが始まる。ただひたすら登るだけでつまらないかと言うとそうでもない。右手の新緑の中に東黒沢の滝が見えたり、要所要所に巨大な針葉樹がすごい枝振りで待ち構えていたり(こんな木は群馬の山を歩いていてもめったにお目にかからない)、所々マチガ沢も見えるし、ムラサキヤシオが残っていたり、ムシカリやタムシバの白い花も楽しめる。松ノ木沢の頭の直下ではイワウチワも咲いていた。
ヒノキ?

タムシバ ムラサキヤシオ

 松ノ木沢の頭に出ると一気に展望が開けて、お目当ての谷川岳の岩壁も、白毛門山頂も良く見える。ほっとしてしばらく休憩できる場所である。一の倉沢と幽の沢の岩壁はあまり好天ではなかったので、写真的にはすっきり写らなかったが肉眼で楽しむ分には充分迫力がある。
 松ノ木沢の頭からは岩峰で、登り始めると右手に消えかけの雪渓を挟んでジジ岩とババ岩が見える。この二つの岩を門柱に見立てて白毛門の名の由来だと聞く。確かにもう少し雪面の残った状況を想像するとその名にふさわしい。珍しく前の3人組みに追いつき先行する。水戸から来たという我々より少し歳上のグループだった。
松ノ木沢の頭から一の倉沢と幽の沢

白毛門山頂とジジ岩とババ岩 山頂のOさん

 山頂はそれほど広くない。標柱のあるピークよりすぐ隣のピークが高く見える。後から来た3人組と一緒にここでゆっくり山頂の風景を楽しんだ。下からは見えないが、白毛門山頂から見る笠ヶ岳と朝日岳は中々堂々としていて行ってみたくなる山である。白毛門も途中の出っ張りでは無く独立した山といってあげていいだろう。笠ヶ岳まで往復2時間なら行けない距離ではないと思ったが、天候が今一で無理はやめた。下り始めると松ノ木沢の頭付近で単独で登ってきた女性と出遇った。

厳しい環境を思わせる山頂のシャクナゲ 下山で見つけたツバメオモト

 白毛門は急登だが危険な所は特に無い。松ノ木の頭の下に5mほどの鎖場があるが、鎖は見るのも嫌と言う人以外問題は無いと思う。松ノ木沢の頭より上の岩稜はコケれば唯では済まない所は何箇所もあるが、それはどの山でも同じことである。注意深く登るしかない。
 下山したら隣に停めてあったランドクルーザーの単独の男性も丁度下山してきた所で、挨拶したら”白毛門往復ですか”と声を掛けられた。この人も千葉県の佐原から来たという。白毛門から登って、清水峠の避難小屋一泊で谷川岳まで馬蹄形縦走してきたと言う。いかにも山男という体格のいい男性で、満足そうに気さくに避難小屋の状況など話してくれた。山で会ったのはこの5人だけだった。
松ノ木沢の頭直下の鎖場


 さて頭にきているコンピュータの故障について書いておこう。先代の富士通のコンピュータを4年ほど使ってそろそろハードディスクが心配になってきたので、丁度1年前に今のNECのコンピュータに換えた。ところがこのNECのコンピュータは昨年9月にハードディスクが故障し大切なデータを半年分なくし、そして一年目にまた故障である。一度の故障で懲りてバックアップをまめに取ればいいものを、ハードディスクが弱いとはいえ先代のコンピュータはいまだに故障なしで動いている。一年で2度も同じ故障が起こるなど有り得ないとタカを括って、ろくにバックアップも取っていなかったので、本当に真っ青になってしまった。幸い故障はハードディスクではなくマザーボード交換で帰ってきた。電源を入れたらすぐに復帰できたので、今度は最優先でデータ全部のバックアップを取った。念のために付け加えると山のホームページの仲間、サラリーマン登山のfujimasaさんのコンピュータのハードディスクも、1昨年買ってすぐ故障したそうだがこれもNEC製品だそうである。それでもNECのコンピュータを信頼して買おうという方はご自由だが、私は二度とNEC製品は買わない。それはそれでいいが、私は後3〜4年はこの年二度故障実績のある保証切れのコンピュータと付き合わなければならない。火をつけてやりたい心境である。しかしまあ考えて見れば一般庶民にとっては世の中頭にくることばかり。こんな些細なことでカリカリしていては来年の花を見ることも出来ないだろう。



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