04.05.18(TUE) 地蔵岳・荒山高原 赤城山

 18日は元々の予定がキャンセルになり、その上良くないはずの天気が晴れると言うんですから面倒です。さらに台風2号の影響で1週間は晴れが無いとなれば、歩きに出掛けない訳には行きません。我々夫婦の山歩きは元々明確な動機や目標がはっきりしていないので、次と言うのが突然来ると困ります。好みはお互い合わせていますが微妙に差があるしね。まあ決まらない時は赤城山かな。

コース:
@八丁峠駐車場11:10→地蔵岳山頂11:45-12:25→駐車場12:50⇒(車で移動) (所要時間1時間40分)
A箕輪駐車場13:15→荒山の尾根14:20→荒山高原14:40→駐車場15:15 (所要時間2時間00分)

この時期、両コースとも保育園から中学校まで遠足が多いのに驚きました。
小沼の駐車場は今大改修工事中で使用できません。箕輪駐車場は満車でした。
地蔵岳山頂の保育園の4歳児の皆さん

 鳥居峠駐車場の上のアカヤシオは完全に終わりです。覚l満淵周辺の整備が進んでいて雑木林の下草が全部刈払われて、公園の植え込みのようにこざっぱりとしています。小沼の駐車場も建機が何台も入ってとてつもない大工事をおっぱじめています。
 駐車場に車を入れようとしたら駐車場から山頂まで白いトレーナーの子供達が連なっています。前橋一中の生徒さんたちでした。そのまま山道をビジターセンターの方に下っていきました。その後を青いトレーナーに黄色い帽子の子供達がやってきます。広瀬小の5年生だそうです。多勢に無勢の”こんにちは”攻撃をうけて参りました。この子達は小沼のほうに行ったようです。日本にも子供達がまだこんなに居るのかと感動しました。
 
箕輪駐車場付近、赤城道路の新緑に映えるヤマツツジ:風雪に耐えて生き残ったヤマツツジは、やはり園芸種とは違う雰囲気がある。

 彼等をやり過ごしてやっと少し登り始めたら、下からやけに幼い子供達がにぎやかに登ってきます。後で聞いたら、たから保育園(?間違っているかも)の4歳児達だそうです。先頭の子供達の早いこと、あっという間に追いつかれそうです。付き添いの先生がやっと抑えたようです。あんな幼い子供達に追いつかれたら山歩きをしているジジババのプライドがずたずたです。一生懸命登ったので喘息持ちの妻はぜいぜいいって青くなっています。彼らは一番最後の一人を含めても我々と大して違わない時間で一人の脱落者もなく山頂へやってきました。みんなでお行儀良く並んでお弁当を食べて、アンテナ群の周りを一回りして、又にぎやかに下っていきました。元気な子は大人の歩幅で作られた木の階段を苦も無く飛ぶように下りていきますが、太目の子や足の弱い子にとっては大変そうで、踏み板と踏み板の間に落ちないように先生に助けてもらったり四足で下りる子も居ます。しかし最後までおんぶだ抱っこだと言う子は一人も居ませんでした。えらかったね。


 長七郎山へ回るつもりでしたが思ったより天気が悪く霧のような薄い雲をかぶっているので中止しました。物足らないので箕輪駐車場から先週歩いた道を荒山高原まで登って花の様子を見ることにしました。
 登り始めてすぐ、なんと先週一緒に荒山山頂まで登ったダブルストックの親父さんが下ってくるのに出会いました。”又会いましたね”といったら気付いてくれたようです。今にも降り出しそうな暗い空を見て”これから何処行くの”と心配そうでした。
 ここでも又別の保育園の子共達と出会いました。幼い子供も歩かせれば結構強いね。うちの孫も今年から一年生、通学に30分も歩くと言うので心配してましたが大丈夫そうですね。”おじいちゃん、孫抱っこなんかしてるとなめられるよ。”
誰が植えたのか登山口の赤城山生活環境保全林の記念碑の前にクリンソウが咲いていました。:箕輪駐車場

 尾根に近いミツバツツジはまだ残っていました。尾根のヤマツツジはやっと咲き始めた所です。シロヤシオも花付きはどうも悪いようですが咲き始めています。今度の土日はきっと見頃でしょう。
 迫ってきた雲に追われるように急いで山を下りました。

 
登山道脇のチゴユリ


やっと咲き始めたシロヤシオ(ゴヨウツツジ):荒山登山道。花付きはちょっと悪そう。 最後の華やぎを見せるミツバツツジと取って代るヤマツツジ:荒山登山道


 下草刈と言えば、赤城道路やその周辺の林道沿いの植林地も、長いこと下草刈は勿論枝打ちも間伐も行われずほったらかしでした。丈高く密生した雑木や蔦や篠竹に阻まれて、赤城道路から林のなかへ踏み込むことなどとても出来ない状況でしたが、それがどうしたことか一気に手入れが進み、今では信じられないほど風通しも見通しも道路からの景観も良くなりました。あの覚満淵周辺の下草刈りが象徴するように、これからも整備は進み、誰もが手軽に親しめる美しい自然と景観に満ちた赤城山が作られていくでしょう。しかし先週駐車場であった親父さんの”なんてったて鳥がいちばん減ったよ”と言うのもまた事実でしょう。誰もが我が手にしたい美しい自然や環境と、本来の自然の姿とが微妙にずれたまま一方に流され続けて行く。その痛さと悲しみと微かな怒りとあきらめと後ろめたさを胸に、又赤城山を歩き新緑に映える花々に安らぎを得ようとする。へんな構図ですね。



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