03.10.05(SUN) 平標山 上越国境
 春も秋も平標山が大好きというTさんの奥さんに紅葉の写真を見せてもらって、行ってらっしゃいと背中を押されて、妻はすっかりその気です。標高差千メートルの日帰りは我々にはちょっとキツイんじゃないかなと思いましたが、まあいざとなれば平標小屋もあることだし、足が痛くなっても僕のせいじゃないので行くことにしました。
コース:元橋、松手山登山口駐車場7:30→松手山9:30→平標山頂11:15-11:45(ちょっと下った居心地の良いベンチで)→平標小屋12:35→岩ノ沢出合13:40→登山口駐車場14:45  (所要時間7時間15分)  

駐車場:国道17号を三国峠から下っていくと右手の林の中にある。大きな標識があるから注意していれば分かりやすい。手前に新しい小学校の校舎がある。

舗装されて整備の行き届いたトイレのある広々した駐車場と、隣接して非舗装のさらに大きな駐車場がある。100台以上入りそう。
松手山→平標山間の尾根にて
 天気予報は群馬も新潟も快晴のはずが、三国峠近くから怪しくなり駐車場に着いた時は霧雨が降っています。わが登山隊は全天候型ではないので(20年近く前からゴアテックスのちゃんとした雨具がザックに入っていますが、着用したのは3、4回、いまだに新品同様?)暗然たる気分です。完全装備に身を固めたおじさんおばさんのパーティが厳しい顔つきで次々登山道のほうに入って行きます。雨に濡れた登山道を千メートルも登ってどうするの、と意識の低い登山隊としては撤退に傾きかけました。思案顔で暗い空を見つめていると後ろに車をとめたおじさんは、天気予報を信じて登ってみますとのこと。我々もゆっくり支度しながら様子を見ることにしました。トイレに行ったり雨具をつけたり、スパッツが無いザックカバーも忘れたなどと言っているうちに雨がやみ、雲が透けてうっすら太陽が見えたりし始めました。じゃあ行ってみるか。駐車場は我々が着いた時は舗装した側がほぼ80〜90%の入りでしたが、どんどん埋まってゆき、出発する頃は非舗装の駐車場へも車が入り始めていました。
 何時もは登りに弱い妻のはずですが今日はやけに調子がいいようです。水だ食料だ重いものはみんな僕が背負ってますから身軽なはずですが、どうせばてるに決まっているので、たずなを引いて抑えるのが容易ではありません。どうどうどう!!次々と後から来た人に抜かれるのも面白くないようです。
 松手山山頂付近では青空も見え、西欧的な苗場スキー場の緑の風景や、付近の高層のリゾートマンション?などもすっきり見えるようになり、紅葉も色を増して不安も疲れも吹き飛ばしてくれました。それにしてもこの尾根結構きつい登りもありますね。
平標山はこのピークのさらに先です


 途中、谷川岳から渡ってきたと言う大きなザックを背負った単独の男性二人に会いました。二人ともテント泊だったようですが、夜半から朝まで雨に打たれて大変だったそうです。「晴れてよかったねえ、あんたら運がいいよ」と申し合わせたように言っていました。それにしても尾根道はどろどろです。最初はよけて歩けましたが最後は諦めて気にしないで歩くことにしました。


 平標山山頂はかなりの人で混みあっていました。標柱の前で記念撮影をして平標小屋側へちょっと下った居心地の良いベンチで雄大な仙ノ倉山を眺めながら昼食にしました。
 平標小屋へは足元のしっかりした木の階段下りです。もう下り一方だし時間は予定通りで充分なので、紅葉と展望を楽しみながらのんびり下りました。平標小屋は二棟ともしっかり扉が閉まっていて日曜なのに営業していないような雰囲気でした。
 岩ノ沢出合いまでの下りもかなり急な一気の下りです。そろそろ二人ともひざが痛くなってくる頃で、膝をかばいながら、やれナナカマドの実が見事だとか、漆の紅葉の色がいいとか、つるリンドウに真っ赤な実と花が一緒についているのは何故だとか、その度に写真をとって休憩してそろそろと下ります。それでも誤魔化しが効かなくなったころ、やっと平元林道に出ました。
平標山頂付近の紅葉

アルバム
笹穴沢、金山沢の先には吾妻山と大峰山が見えていますがその先の雲が晴れると正面に赤城山の全景が見えます。


仙ノ倉への巻き道の出合い付近から見下ろした平標小屋(中央の赤い屋根)後ろは大源太山。それほど紅葉の多い山ではありません。 ほぼ同じ位置から振り返った平標山。山頂まで続く木の階段が見えます。

仙ノ倉山
平標小屋:後ろは平標山

 林道まで降りてしまえば、林道は勾配がゆるく足下がしっかりしているのでずっと楽です。それでも駐車場まで小一時間歩くのは大変でした。たわわに実った山葡萄に誘惑されたり(葉っぱは茂っていても実がなっていることは意外と少ないんです。)澄んだ沢の流れの中に15センチほどの魚が何匹か泳いでいるのを見つけたり、例によって不真面目に歩いて辛さを忘れます(どちらがいいのかなぁ)。
 川魚を見ていたらよってきた我々よりはるかに若い単独の男性は、大きなカメラを首に下げて重そうな三脚をザックに付けて、なんと昨日は駒ヶ岳をピストン、今日は仙ノ倉まで行って来たそうです。まず人の体力はピンキリですね。我々の体力はキリの部類でしょうが足腰の痛いのは当然の報いとして、たいしたダメージも受けず3時前に駐車場に帰れたのは大成功でした。

 
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