03.04.22(TUE)           三国山            上越国境
  春になると花の山に行くか残雪の山に行くか悩ましいよね。今回は残雪の三国山に谷川連峰を見に行きました。妻はお花がいっぱい咲いている山があるのに何で三国山なのよ、と口をとんがらしています。行きの車の中は険悪な空気が漂っていましたが、登るに従い春には珍しい大展望にご機嫌を直し、山頂の手前を縦走路に入ると、突然目の前に現れる平標、仙ノ倉山から万太郎、谷川岳と続く雄大な谷川連峰の眺めに、とんがった口やふくれたほっぺたのことはすっかり忘れていました。
コース:三国トンネル前駐車場 10:00→三国峠 11:05→山頂(縦走路) 12:20-13:15→三国峠 14:00→駐車場 14:40  (所要時間4時間40分)

三国峠までの沢筋は残雪が多いが壷足でも沈むようなことは無い。アイゼンなしで歩けた。

駐車場:国道17号三国トンネル前の橋の手前の駐車場。トイレは無い。
お花畑付近から三国山山頂
  大型トラックが通り過ぎる怖い橋を渡り、トンネルの前を右に入ると残雪の端にフキノトウや白いイチゲの花が出迎えてくれてほっとする。三国峠まではかすかな踏み跡はあるが場所によっては分りずらい。一度間違えて高圧線の鉄塔へ行ってしまった。
三国峠
  お花畑からほぼ山頂まで続く木製の階段にはどきもを抜かれる。素晴らしい天上の遊歩道であるが、我々にこんな贅沢が許されるのだろうか。ちょっと寒気がする。
  しかし天国へ続くこの階段の居心地には心惑う。風はない。陽光は暖かく、風雪に洗われた清潔な木肌、乾燥した分厚い板敷きの階段は、しばし上越国境の厳しい山稜の上であることを忘れさせる。展望は言うまでもない。苗場山から白砂山、浅間、八ヶ岳、秩父の山の向こうには富士山まで顔を出している。
  階段を登り詰めると平標山への縦走路へ出る。先回来た時(8年前)山頂からは北側の展望がないのが分ったので、山頂へは向かわず迷わず縦走路へ入る。すぐ残雪の向こうに今まで隠れていた谷川連峰の展望が飛び込んでくる。これを見に来た。
  花も良いが雪の上にお弁当を広げ太陽を一杯浴びながら堂々たる連峰を眺めるのもまた良い。山を登って来た者だけに与えられる至福の一時である。あの贅沢な階段も、太陽も、この谷川連峰の展望も、今日は二人だけのために用意され与えられた。
 
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  三国峠は雪庇で厚く堆積した雪に覆われていた。越後側の展望が開け苗場のリゾートマンション群が見える。苗場山も顔を出した。しかしここからは三国山の陰で谷川岳は見えない。観光用なのか何度も苗場からヘリが上がって来て三国峠上空でゆっくり旋回して戻って行った。手を振ると遭難者と間違われるよと言うので振りたい手を我慢した。峠より上はほとんど木の階段を上るが、場所によってはやはり残雪で道が分らないところが有る。
山頂へ続く木の階段
苗場山
赤城山
谷川連峰 '03.04.22
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